家を上手く売る!その2 買主の購入動機から逆算する

こんにちは、佐海のおっちゃんです。

今回も、売主の立場に立って上手く売る方法についてお話しさせていただきます。
前回は市場の把握を的確にし、高く売れる方法をお話しさせていただきました。今回は、誰にでもできる高く売る方法を、お話しさせていただきます。

さて、本当にそんな方法あるのでしょうか・・・。
答えは、あります。

買主の購入動機とは?

住まいの購入を真剣に考えている買主の動機は大体こんな具合です。

1.買い替え
2.転勤などの移動による
3.子供の入学に合わせて
4.結婚による新居
5.家賃を払うより買った方が資産として残るから

5.の場合を除いて1.~4.の場合、買主はいつまでに「入居しなければいけない」あるいは「入居したい」タイムリミットがあります。

「購入申し込み」が入ったら買主の購入動機を聞き出しましょう。

購入動機が1.買い替えで先行して自宅を売却している場合は、そう遠からず自宅の売却の決済をし引き渡さなければならないので、あれこれ探し回る時間がなく買主は早く決めてしまいたい状況です。
値段交渉が入った「購入申し込み」に対して「修正申込み」をします。
すなわち、買主から提示される値段では売却したくないので、「もっといい値段で買ってください」と買主に再考を求めて、有利に売却交渉を進める余地があります。

2.~4.の購入動機の場合、買主は取りあえず「賃貸」で間に合わせる事も考えられますが、期限がある購入動機の場合その期限に間に合わそうとするので、1.の買い替えと同じことが言えます。

買主の内覧は、視・聴・嗅(きゅう)・味・触の五感で

*さすがに建物を舐めて判断する買主はいないので、「味」はないですが代わりに「相性」がいい・悪いの感覚が入るようです。

当然ですが、買主は「内覧」をします。
売主は「内覧」までにしっかり以下の事柄を実行しましょう。

⑴ 内部の整理整頓:いずれ近いうちに引っ越しをすることになるので、不要なものを思い切って処分し整理整頓し、出来るだけお部屋を広く見せるのが最も肝心です。

⑵ お掃除:ご自分が買主の立場で「内覧」した時に、掃除の行き届いているお部屋と、ゴミやほこりが目立つお部屋を見たときの印象はどうでしょうか?
答えは言うまでもないですよね

⑶ 水回りは磨く:お台所・洗面所・風呂場・トイレは通常のお掃除ではだめです。
女性は特に水回りをチェックするので、水回りは磨いてください。
水垢・カビを洗剤・薬品で出来る限り除去し、照明器具などが切れている場合は交換してください。(買主が夫婦で内覧にきた場合、奥さんを味方に付ければ勝ちです)

⑷ 付近の日中の生活音・騒音対策:サッシを開けておくことで、買主に判断していただくようにしましょう。音は個人差が激しいのでどうすることもできませんが、少なくとも隠さずサッシは開けておきましょう。

⑸ 生活臭対策:ペットを飼われている場合や室内で喫煙されている場合は、消臭に心がけてください。どこのご家庭でもそれぞれ家庭臭があり、住人は分からないもので、ある程度はしかたないのですが、ペット・タバコ・香味野菜・香辛料等は独特の匂いがあるので消臭に心がけてください。
この場合、万一「購入申し込み」が入っても必ずクロスの全面張替・カーペットの全面張替のためのリフォーム費用名目で多額の値段交渉が入ります。

⑹ その他の内部:建具のノブに関しては少なくとも調整してガタツキないようにしておいてください。

⑺ 外部周り:マンションの場合、ベランダ・アルコーブもすっきりと整理整頓・お掃除を怠りなく、一戸建ての場合は更に建物周りの整理整頓・お掃除も必要です。

⑻ 内覧時の対応:買主が「内覧」に来た場合の対応は、通常のご挨拶をし後は不動産会社の担当者にお任せし、質問された場合は明確に答えるだけで特別に愛想よくする必要は一切ありません。

マンションの場合は比較的実行しやすいですが、一戸建ての場合は外部もあるので、結構ハードル高いです。
ほとんどの売主はほぼ何もしないのが実情で、やればライバル物件に対して大きなアドバンテージになります。よっぽどの事でもない限り自分で出来ることばかりなので、計画的に実行してください。

これをする事により100万円単位で売却価格が変わり、早く売却できると思えば多少時間と労力がかかってもできますよね。

まとめ

・「購入申し込み」が入ったら買主の購入動機を聞き出しましょう。
・誰にでもできる高く売る方法があります。
内部の整理整頓・お掃除・水回りは磨く・付近の日中の生活音・騒音対策・建具のノブはガタツキがないよう調整・外部も整理整頓・お掃除が肝心

重要なのは、ご自分が買主の立場で考えてみることです。

家を上手く売る!その1 売り出し価格を決める

こんにちは、佐海のおっちゃんです。

今回は、売主の立場に立って上手く売る方法についてお話しさせていただきます。
要はどうすれば高く売れるかです。

さて、本当にそんな事できるのでしょうか…?

答えは「できます」。

売主の売却理由は

1.買替
2.転勤などの移動による
3.終活などの処分
4.借金の返済などのネガティブ要因

だいたいこんな具合ですね。

「住まい」の売却の場合、今日明日中に換金しなければならないケースを除いて、1.~4.までどの理由でも、売り出しから成約(決済及び引渡)までに2か月位の時間の余裕があれば可能です。
たとえ、ネガティブ要因でも大丈夫です。

高く売るには市場を冷静に分析することです。
売ろうとしている物件の現状の地域市場を分析し「売り出し価格」を冷静に決める事です。

イ)直近の成約事例の把握(相場の把握)
ロ)現状の売り出し物件の把握(競合物件)
ハ)地域特性などの把握(地域環境の把握)
ニ)市場動向の把握(値上がり傾向・値下がり傾向)

このような情報を冷静に分析し「売り出し価格」を決めることです。

高く売るには、しっかりとした営業担当者を探すこと

不動産業界は、大変専門性の高い業種です。
みなさんは、にわか仕込みで少々勉強されてもイ)~ニ)を把握はできません。
そこで、しっかりとした営業担当者を探すことです。

お知り合いの不動産会社の営業担当者でもいいのですが、イ)~ニ)をしっかり分析し、売主のために正しい助言ができるかどうか見極めましょう。

相場より大幅に高い「売り出し価格」での売り出しを助言する営業担当者は、売主の事を考えていません。

以前にもお話しいたしましたように、不動産会社の営業担当者の中には、物件確保を優先するあまり、売れもしないことを承知で売主の関心を引くために、相場より大幅に高い「売り出し価格」を助言する営業担当者がいます。
これに乗ってしまうと、無駄な時間な消費と過度なストレスから神経を消費し、売主にとって何も良いことがありません。

「売り出し価格」を決める際には、必ずと言っても過言ではなく「査定」を行います。
この「査定」の時にしっかり営業担当者から、イ)~ニ)についてしっかりと話を聴きましょう。

「住まい」の査定をする場合、ほぼ直近の成約事例(実際の売買事例)との比較による査定となります。
*例:マンションであれば同じマンションの直近の成約事例がベストです

ここが大事ですよ、売主さん

I.「査定」の根拠を正確に聴き正確な「相場」の把握をしましょう。
II.現状の売り出し物件の有無及び数で競合物件を把握しましょう。
III.人気度の分析を聴き把握しましょう。
IV.現状の市場動向から価格動向を把握しましょう。

そして、以前よりお話ししていますように「住まい」の売買は、概ね相場のプラスマイナス5%で成立していますが、うまく売りに出せば相場の10%高で売れる場合があります。

売りに出す時の市場環境が以下のような状況の時です。

A)競合物件がなく
B)普段から「人気の高い」地域で
C)お部屋がきれいに整理整頓されており
D)市場動向が「下げ」傾向でない場合

以上の4条件が揃えば、相場の10%高で売れる場合があります。
少なくともA)C)D)が揃えば相場の5%高で売れる可能性が高いです。

では、競合物件がたくさん有る場合は高く売れないのでしょうか?
そんな事はありません。

競合物件の中で、自分の物件がどのポジションにあるのか冷静に分析し「売り出し価格」の設定をすれば、かならず買主の反応がありますので、そこで相場を睨んで決断すれば、結果、相場より高く売れます。

まとめ

競合物件がない、もしくは少ない市場環境が一番大事です。

お部屋がきれいに整理整頓され、汚れていないのは必須で、リフォームの口実で値段交渉の材料に使われないように普段からの使用に注意をしましょう。

なにより大事なのは、「高く売りたい」と言う誘惑に負けず冷静に「売り出し価格」を決めることです。

そもそも不動産情報ってなに!?パート6

こんにちは、佐海のおっちゃんです。

今日は前回の続きで、二次情報についてお話しさせていただきます。
前回、相場が3,000万円の物件が一次情報として市場に3,480万円として出されるところまでお話ししました。今回はその物件がどうなったかのお話です。

売却できない。売主の不安と焦りが始まります

いかに売却時期に余裕のある売主と言えども、不動産会社が一生懸命に広告営業活動もして、当然にレインズにも登録済で他の不動産会社からも内覧する購入検討者が現れず、明けても暮れても不動産会社の担当者の言い訳を繰り返し聞く状態で2~3ヶ月ほど経過すると、内心穏やかではなく「売れないのでは」という不安感とともに焦りが生じて来ます。

売主の心理を見透かしたように、絶妙のタイミングで不動産会社の担当者から、値下げの提案があり3,280万円に値下げをして、改めて市場に出す事になります。
二次情報が誕生した瞬間です。

前回の査定価格を振り返ってみましょう。

A社査定価格:3,000万円
B社査定価格:3,280万円
C社査定価格:3,380万円
D社査定価格:3,480万円
E社査定価格:3,480万円

査定の根拠に耳を傾けて聴いていれば、A社・B社が適切な査定ではないでしょうか?
査定の段階では十二分に不動産会社からの査定根拠を聞き、冷静に売出価格を決めることをお薦めします。

話を元に戻しますが、二次情報となりすんなりと良い買主が現れ3,150万円で成約に至れば万々歳なのですが、万一それでも売れず「三次情報」ともなれば、売主にとって最悪のシナリオとなり、売れ残り物件として相場を下回って売却する羽目になることも考えられます。

売出価格は慎重にお決め下さい。

適切な売却のために重要なこと

売主の立場で最悪なのは、相場を下回っての成約ではありますが、ご安心ください。
ほとんどの場合、二次情報となった瞬間に購入検討者が購入の検討を始め、内覧→購入条件提示(買い付け証明書)→契約→成約(引渡)の運びとなります。
不思議ですが、不思議でも何でもないのです。

購入検討者はどこにいたのでしょう?
大方の場合、売却を依頼している不動産会社にいます。
おかしな話ですね。あれほど、「うん」もなく「すん」もなかった売却を依頼している不動産会社にいたなんて…?

実は、不動産会社の担当者は二次情報になるまでに、一生懸命にその物件が値下げした場合に、購入検討の可能性のある「購入見込み客」を探し集客していたのです。

売主が強気の時は、物件を見せても無駄になるので購入見込み客に内覧をさせなかったのです。
そして、値下げのタイミングと同時に内覧をさせ一気に契約まで漕ぎ着けると言った具合です。
これで不動産会社は両手取引の完成です。

万一、売却を依頼している不動産会社に「購入見込み客」がいない場合でもご安心ください。
他の不動産会社各社にいます。不動産会社の営業担当者は、普段から多かれ少なかれ「購入見込み客」を囲っています。

そして、購入見込み客の購入希望条件に合う物件情報を常にアンテナを建てて探しています。
チラシやレインズ情報で、二次情報になったことを知った他の不動産会社の営業担当者が購入検討者を必ずと言っていいほど連れて来て、無事契約の運びとなります。

不動産会社は両手取引がしたい

売却依頼を受けている不動産会社の本音は両手取引がしたいので、二次情報は当初、他の不動産会社には情報開示しません。
自社で買主を見つけるのをあきらめた時に初めて、レインズ登録を行い他の不動産会社に情報開示します。

二次情報も水面下情報(未・非公開情報・潜在情報)同様、その物件の売却を受けている不動産会社の担当者の直接の「購入見込み客」になっておく必要があります。
担当者は自分の見込み客のしかも、真剣に探している本気度の高い見込み客から順番に情報開示するからです。

まとめ

査定の段階では十二分に不動産会社からの査定根拠を聞き、冷静に売出価格を決めることをお薦めします。
不動産会社の担当者は二次情報になるまでに、一生懸命にその物件が値下げした場合に、購入検討の可能性のある「購入見込み客」を探し集客しています。

売却依頼を受けている不動産会社の本音は両手取引がしたいと考えています。

二次情報も水面下情報(未・非公開情報・潜在情報)同様、その物件の売却を受けている不動産会社の担当者の直接の「購入見込み客」になっておく必要があります。

次回はこのシリーズ「そもそも物件情報ってなに!?」の最終回。
「公開情報」の本質について、お話しさせていただきます。

そもそも不動産情報ってなに!?パート5

こんにちは、佐海のおっちゃんです。

今日は、二次情報についてお話しさせていただきます。
二次情報って聞いたことありますか?

不動産情報で、二次情報なんて聞いたことありませんよね。
「はい」当然です。
これは、おっちゃんが勝手に付けた名称です。

早い話が、大方の場合「値下げ情報」です。
「値下げ情報」の響きがネガティブなので、二次情報としたのですが、今のところ不動産会社に「二次情報ありませんか」と聞いても通じませんので、念のため。

二次情報は仕切り直し情報

初めて市場に物件情報として出した時が「一次」で、なかなか売れずに値下げして、あるいは他の売却条件を変更して市場に仕切り直して出した情報が「二次情報」と言う訳です。

なので「三次」「四次」も在りうるわけです。
でも、さすがに「四次」はネ~(笑)

売主の心理は、一円でも高く売りたい

売主は一円でも高く売りたいのが心情で、人としてごく当たり前の心理です。
売却にあたり「いつまでに売らなければならない」と言う、買替などの売却を急ぐ理由のない売主は、相対的にどうしても高値から市場に出す傾向があります。

おっちゃんの経験としては、概ね相場の15%UP程度から売りに出される方が多いようです。
例えば、相場が3,000万円の物件の場合3,480万円と言う具合です。
特に関西の場合なぜか80万円と付ける傾向にあります。数字のゴロがいいからなのでしょうか?

不動産会社の戦略で高値誘導…?

前にも何度かお話しいたしましたが、売主が物件を市場に出す場合、不動産会社にいくらで売れるのか査定してもらいます。
この際、通常は数社の不動産会社に査定をお願いすることになるのですが、不動産会社の中には、物件確保を優先するあまり、相場よりもあまい査定をする不動産会社があります。

概ね、こんな具合です。

相場:3,000万円の物件の場合

A社査定価格:3,000万円
B社査定価格:3,280万円
C社査定価格:3,380万円
D社査定価格:3,480万円
E社査定価格:3,480万円

この査定書を見た売主はどう考えるでしょう、みなさんがこの売主の立場なら、ほぼ間違いなくD社E社の不動産会社に「一般媒介契約」(*3)で売却の依頼をするか、どちらかの不動産会社のうち1社に「専属専任媒介契約」(*1)または「専任媒介契約」(*2)で売却の依頼をされるでしょう。

*1:専属専任媒介契約
依頼者が他の不動産会社に重ねて媒介を依頼することができない契約です。
また依頼者が自ら見つけた相手方と売買することもできません。
指定流通機構(近畿レインズ)には、媒介契約締結の翌日から5日以内に登録されます。

*2:専任媒介契約
依頼者が他の不動産会社に重ねて媒介を依頼することができない契約です。
ただし、依頼者が自ら見つけた相手方と売買することはできます。
指定流通機構(近畿レインズ)には、媒介契約締結の翌日から7日以内に登録されます。

*3:一般媒介契約
依頼者が他の不動産会社に重ねて媒介を依頼することができる契約です。
また依頼者が自ら見つけた相手方と売買することもできます。
指定流通機構(近畿レインズ)への登録は任意で行えます。

参照元:不動産会社指定流通機構(近畿レインズ)
www.kinkireins.or.jp/baikai/

これが怖い売却の際の「落とし穴」

上記の結果、相場が3,000万円の物件が一次情報として市場に3,480万円として出されることになります。

しかし、この情報化時代にそんなに相場より高い物件を買う買主がいるでしょうか?
前にもお話しいたしましたが、みなさんが売り買いする「住まい」の成約価格は概ね相場の5%の範囲で取引されています。

上記の物件の場合、2,850万円から3,150万円ということになります。

買主は、一円でも安く買いたいので、本気で探している買主ほど相場をよく勉強しています。3,480万円では誰も見向きもしません。
では、この物件がその後どうなるかは次回お話したいと思います。

まとめ

二次情報は仕切り直し情報(値下げ・その他条件変更)
売主は、当然に一円でも高く売りたいのが心情
買主は、当然に一円でも安く買いたいのが心情

不動産会社の中には、物件確保を優先するあまり、相場よりもあまい査定をする不動産会社があります。
売出価格は慎重に決めて下さい。

高く売りたい!安く買いたい!パート1

さてこのシリーズでは、みなさんが一番興味をお持ちであろう不動産の相場「価格」についてお話しいたします。
ここでは大都市(都心部)の居住用不動産の中古物件「住まい」に限定してお話しを進めさせていただきます。

当たり前の話ですが「売主さん」は1円でも高く売りたい「買主さん」は1円でも安く買いたいと思うのが人情です。

売主・買主さんは真逆の立場なのでいたしかた無いのですが、特に佐海さんが長年お世話になりました関西の「売主さん」「買主さん」はその立場の違いが特に分かりやすく、お客様心理の勉強になりました。

売主さんは不動産会社に依頼(媒介契約)し市場に売りに出す際の価格(通称:値付け)を決めて市場に出すことになるのですが、その際、不動産会社が事前に調査作成した「査定書」(*1)を参考に不動産会社の担当者と相談して決める事になるのですがそこで興味深い会話になります。

(*1)「査定書」
不動産会社が作成する不動産査定書は、個人が不動産を売却する際に、売出し価格の参考とする目的で取得します。一般に査定価格は、当該価格で売り出した場合には、3ヶ月以内で売却可能と判断される価格です。

こんな具合です。

不動産会社の担当者
「この度は、数ある不動産会社の中から私ども〇〇〇不動産に、大切なご自宅の査定をご依頼いただきまして誠にありがとうございました。」

売主さん「宜しくお願いします」

不動産会社の担当者「早速ですが、査定の結果××様のご自宅の査定価格はこのようになりました。」

担当者から査定書の詳細な説明を経て…

売主さん「2,000万円ですか!?」

不動産会社の担当者
「はい、ちょうど××様のご自宅と同じマンション内で2か月前に売却した成約事例(*2)が有りましたので比較検討の結果、2,000万円となりました。」

(*2)成約事例
不動産会社が作成する不動産査定書は、査定をする物件に対して出来るだけ直近の類似の成約済(売買契約の完了した事例)の成約物件との比較により数値化し査定価格を導き出すための物件が、成約物件であり成約事例と言います。

売主さん
「あのお部屋の奥さんとはお友達で時々おじゃましてよく知ってたけど、入居後一回もリフォームしてなかったので新しく買いはった人がリフォーム費用がたくさんかかったからしょうがないけど、うちは8年前にお風呂(ユニットバス)入れ替えているしリビングのクロスも張り替えて綺麗に住んでいるから全然ちがうと思うけど!」

確かに、不動産会社の担当者は直接その成約事例物件の取引をした張本人でない限り、成約事例物件の保守状態までは分からないのですが、今回の査定物件も8年前のお風呂(ユニットバス)の入れ替えやクロスの張替なので残念ながら大きく査定価格には反映できないのも事実です。
しかし、売主さんにとってはそれは許せないのです。
売主さんにとっては自宅に対する愛着もあり自分の自宅だけは他のお部屋より高く売れると思っているし思いたいのです。

それは、不動産会社の担当者としても売主さんの気持ちとして察するに余りあるほど分かるので、この様な会話がつづく訳です。

不動産会社の担当者
「××様のご希望の売り出し価格はおいくら位をお考えですか?。」

売主さん
「このマンションはこの地域ではとても人気がありきっといい買主さんがいると思うので、2,300万円で売れると思います」

これを聞いた不動産会社の担当者は内心では、査定価格の15%も高く売るのはさすがに無理と思いつつも、ここでそれを否定し査定価格に近い売り出し価格を提案してしまうと売主さんのご機嫌を損ない他の不動産会社に仕事を持って行かれるので…

不動産会社の担当者
「なるほど、では2,380万円でいかがですか?ご期待にお答え出来るよう一生懸命頑張りますので、私にお任せくださいますか」

売主さん「はい、ではよろしくお願いいたします」

以上が、売主さんと不動産会社の担当者との今も昔も変わらない現場での会話です。

次回のパート2で、この後売主さんがどうなるかと、今度は買主さんの立場から見てみましょう。