そもそも不動産情報ってなに!?パート6

こんにちは、佐海のおっちゃんです。

今日は前回の続きで、二次情報についてお話しさせていただきます。
前回、相場が3,000万円の物件が一次情報として市場に3,480万円として出されるところまでお話ししました。今回はその物件がどうなったかのお話です。

売却できない。売主の不安と焦りが始まります

いかに売却時期に余裕のある売主と言えども、不動産会社が一生懸命に広告営業活動もして、当然にレインズにも登録済で他の不動産会社からも内覧する購入検討者が現れず、明けても暮れても不動産会社の担当者の言い訳を繰り返し聞く状態で2~3ヶ月ほど経過すると、内心穏やかではなく「売れないのでは」という不安感とともに焦りが生じて来ます。

売主の心理を見透かしたように、絶妙のタイミングで不動産会社の担当者から、値下げの提案があり3,280万円に値下げをして、改めて市場に出す事になります。
二次情報が誕生した瞬間です。

前回の査定価格を振り返ってみましょう。

A社査定価格:3,000万円
B社査定価格:3,280万円
C社査定価格:3,380万円
D社査定価格:3,480万円
E社査定価格:3,480万円

査定の根拠に耳を傾けて聴いていれば、A社・B社が適切な査定ではないでしょうか?
査定の段階では十二分に不動産会社からの査定根拠を聞き、冷静に売出価格を決めることをお薦めします。

話を元に戻しますが、二次情報となりすんなりと良い買主が現れ3,150万円で成約に至れば万々歳なのですが、万一それでも売れず「三次情報」ともなれば、売主にとって最悪のシナリオとなり、売れ残り物件として相場を下回って売却する羽目になることも考えられます。

売出価格は慎重にお決め下さい。

適切な売却のために重要なこと

売主の立場で最悪なのは、相場を下回っての成約ではありますが、ご安心ください。
ほとんどの場合、二次情報となった瞬間に購入検討者が購入の検討を始め、内覧→購入条件提示(買い付け証明書)→契約→成約(引渡)の運びとなります。
不思議ですが、不思議でも何でもないのです。

購入検討者はどこにいたのでしょう?
大方の場合、売却を依頼している不動産会社にいます。
おかしな話ですね。あれほど、「うん」もなく「すん」もなかった売却を依頼している不動産会社にいたなんて…?

実は、不動産会社の担当者は二次情報になるまでに、一生懸命にその物件が値下げした場合に、購入検討の可能性のある「購入見込み客」を探し集客していたのです。

売主が強気の時は、物件を見せても無駄になるので購入見込み客に内覧をさせなかったのです。
そして、値下げのタイミングと同時に内覧をさせ一気に契約まで漕ぎ着けると言った具合です。
これで不動産会社は両手取引の完成です。

万一、売却を依頼している不動産会社に「購入見込み客」がいない場合でもご安心ください。
他の不動産会社各社にいます。不動産会社の営業担当者は、普段から多かれ少なかれ「購入見込み客」を囲っています。

そして、購入見込み客の購入希望条件に合う物件情報を常にアンテナを建てて探しています。
チラシやレインズ情報で、二次情報になったことを知った他の不動産会社の営業担当者が購入検討者を必ずと言っていいほど連れて来て、無事契約の運びとなります。

不動産会社は両手取引がしたい

売却依頼を受けている不動産会社の本音は両手取引がしたいので、二次情報は当初、他の不動産会社には情報開示しません。
自社で買主を見つけるのをあきらめた時に初めて、レインズ登録を行い他の不動産会社に情報開示します。

二次情報も水面下情報(未・非公開情報・潜在情報)同様、その物件の売却を受けている不動産会社の担当者の直接の「購入見込み客」になっておく必要があります。
担当者は自分の見込み客のしかも、真剣に探している本気度の高い見込み客から順番に情報開示するからです。

まとめ

査定の段階では十二分に不動産会社からの査定根拠を聞き、冷静に売出価格を決めることをお薦めします。
不動産会社の担当者は二次情報になるまでに、一生懸命にその物件が値下げした場合に、購入検討の可能性のある「購入見込み客」を探し集客しています。

売却依頼を受けている不動産会社の本音は両手取引がしたいと考えています。

二次情報も水面下情報(未・非公開情報・潜在情報)同様、その物件の売却を受けている不動産会社の担当者の直接の「購入見込み客」になっておく必要があります。

次回はこのシリーズ「そもそも物件情報ってなに!?」の最終回。
「公開情報」の本質について、お話しさせていただきます。

そもそも不動産情報ってなに!?パート5

こんにちは、佐海のおっちゃんです。

今日は、二次情報についてお話しさせていただきます。
二次情報って聞いたことありますか?

不動産情報で、二次情報なんて聞いたことありませんよね。
「はい」当然です。
これは、おっちゃんが勝手に付けた名称です。

早い話が、大方の場合「値下げ情報」です。
「値下げ情報」の響きがネガティブなので、二次情報としたのですが、今のところ不動産会社に「二次情報ありませんか」と聞いても通じませんので、念のため。

二次情報は仕切り直し情報

初めて市場に物件情報として出した時が「一次」で、なかなか売れずに値下げして、あるいは他の売却条件を変更して市場に仕切り直して出した情報が「二次情報」と言う訳です。

なので「三次」「四次」も在りうるわけです。
でも、さすがに「四次」はネ~(笑)

売主の心理は、一円でも高く売りたい

売主は一円でも高く売りたいのが心情で、人としてごく当たり前の心理です。
売却にあたり「いつまでに売らなければならない」と言う、買替などの売却を急ぐ理由のない売主は、相対的にどうしても高値から市場に出す傾向があります。

おっちゃんの経験としては、概ね相場の15%UP程度から売りに出される方が多いようです。
例えば、相場が3,000万円の物件の場合3,480万円と言う具合です。
特に関西の場合なぜか80万円と付ける傾向にあります。数字のゴロがいいからなのでしょうか?

不動産会社の戦略で高値誘導…?

前にも何度かお話しいたしましたが、売主が物件を市場に出す場合、不動産会社にいくらで売れるのか査定してもらいます。
この際、通常は数社の不動産会社に査定をお願いすることになるのですが、不動産会社の中には、物件確保を優先するあまり、相場よりもあまい査定をする不動産会社があります。

概ね、こんな具合です。

相場:3,000万円の物件の場合

A社査定価格:3,000万円
B社査定価格:3,280万円
C社査定価格:3,380万円
D社査定価格:3,480万円
E社査定価格:3,480万円

この査定書を見た売主はどう考えるでしょう、みなさんがこの売主の立場なら、ほぼ間違いなくD社E社の不動産会社に「一般媒介契約」(*3)で売却の依頼をするか、どちらかの不動産会社のうち1社に「専属専任媒介契約」(*1)または「専任媒介契約」(*2)で売却の依頼をされるでしょう。

*1:専属専任媒介契約
依頼者が他の不動産会社に重ねて媒介を依頼することができない契約です。
また依頼者が自ら見つけた相手方と売買することもできません。
指定流通機構(近畿レインズ)には、媒介契約締結の翌日から5日以内に登録されます。

*2:専任媒介契約
依頼者が他の不動産会社に重ねて媒介を依頼することができない契約です。
ただし、依頼者が自ら見つけた相手方と売買することはできます。
指定流通機構(近畿レインズ)には、媒介契約締結の翌日から7日以内に登録されます。

*3:一般媒介契約
依頼者が他の不動産会社に重ねて媒介を依頼することができる契約です。
また依頼者が自ら見つけた相手方と売買することもできます。
指定流通機構(近畿レインズ)への登録は任意で行えます。

参照元:不動産会社指定流通機構(近畿レインズ)
www.kinkireins.or.jp/baikai/

これが怖い売却の際の「落とし穴」

上記の結果、相場が3,000万円の物件が一次情報として市場に3,480万円として出されることになります。

しかし、この情報化時代にそんなに相場より高い物件を買う買主がいるでしょうか?
前にもお話しいたしましたが、みなさんが売り買いする「住まい」の成約価格は概ね相場の5%の範囲で取引されています。

上記の物件の場合、2,850万円から3,150万円ということになります。

買主は、一円でも安く買いたいので、本気で探している買主ほど相場をよく勉強しています。3,480万円では誰も見向きもしません。
では、この物件がその後どうなるかは次回お話したいと思います。

まとめ

二次情報は仕切り直し情報(値下げ・その他条件変更)
売主は、当然に一円でも高く売りたいのが心情
買主は、当然に一円でも安く買いたいのが心情

不動産会社の中には、物件確保を優先するあまり、相場よりもあまい査定をする不動産会社があります。
売出価格は慎重に決めて下さい。

高く売りたい!安く買いたい!パート1

さてこのシリーズでは、みなさんが一番興味をお持ちであろう不動産の相場「価格」についてお話しいたします。
ここでは大都市(都心部)の居住用不動産の中古物件「住まい」に限定してお話しを進めさせていただきます。

当たり前の話ですが「売主さん」は1円でも高く売りたい「買主さん」は1円でも安く買いたいと思うのが人情です。

売主・買主さんは真逆の立場なのでいたしかた無いのですが、特に佐海さんが長年お世話になりました関西の「売主さん」「買主さん」はその立場の違いが特に分かりやすく、お客様心理の勉強になりました。

売主さんは不動産会社に依頼(媒介契約)し市場に売りに出す際の価格(通称:値付け)を決めて市場に出すことになるのですが、その際、不動産会社が事前に調査作成した「査定書」(*1)を参考に不動産会社の担当者と相談して決める事になるのですがそこで興味深い会話になります。

(*1)「査定書」
不動産会社が作成する不動産査定書は、個人が不動産を売却する際に、売出し価格の参考とする目的で取得します。一般に査定価格は、当該価格で売り出した場合には、3ヶ月以内で売却可能と判断される価格です。

こんな具合です。

不動産会社の担当者
「この度は、数ある不動産会社の中から私ども〇〇〇不動産に、大切なご自宅の査定をご依頼いただきまして誠にありがとうございました。」

売主さん「宜しくお願いします」

不動産会社の担当者「早速ですが、査定の結果××様のご自宅の査定価格はこのようになりました。」

担当者から査定書の詳細な説明を経て…

売主さん「2,000万円ですか!?」

不動産会社の担当者
「はい、ちょうど××様のご自宅と同じマンション内で2か月前に売却した成約事例(*2)が有りましたので比較検討の結果、2,000万円となりました。」

(*2)成約事例
不動産会社が作成する不動産査定書は、査定をする物件に対して出来るだけ直近の類似の成約済(売買契約の完了した事例)の成約物件との比較により数値化し査定価格を導き出すための物件が、成約物件であり成約事例と言います。

売主さん
「あのお部屋の奥さんとはお友達で時々おじゃましてよく知ってたけど、入居後一回もリフォームしてなかったので新しく買いはった人がリフォーム費用がたくさんかかったからしょうがないけど、うちは8年前にお風呂(ユニットバス)入れ替えているしリビングのクロスも張り替えて綺麗に住んでいるから全然ちがうと思うけど!」

確かに、不動産会社の担当者は直接その成約事例物件の取引をした張本人でない限り、成約事例物件の保守状態までは分からないのですが、今回の査定物件も8年前のお風呂(ユニットバス)の入れ替えやクロスの張替なので残念ながら大きく査定価格には反映できないのも事実です。
しかし、売主さんにとってはそれは許せないのです。
売主さんにとっては自宅に対する愛着もあり自分の自宅だけは他のお部屋より高く売れると思っているし思いたいのです。

それは、不動産会社の担当者としても売主さんの気持ちとして察するに余りあるほど分かるので、この様な会話がつづく訳です。

不動産会社の担当者
「××様のご希望の売り出し価格はおいくら位をお考えですか?。」

売主さん
「このマンションはこの地域ではとても人気がありきっといい買主さんがいると思うので、2,300万円で売れると思います」

これを聞いた不動産会社の担当者は内心では、査定価格の15%も高く売るのはさすがに無理と思いつつも、ここでそれを否定し査定価格に近い売り出し価格を提案してしまうと売主さんのご機嫌を損ない他の不動産会社に仕事を持って行かれるので…

不動産会社の担当者
「なるほど、では2,380万円でいかがですか?ご期待にお答え出来るよう一生懸命頑張りますので、私にお任せくださいますか」

売主さん「はい、ではよろしくお願いいたします」

以上が、売主さんと不動産会社の担当者との今も昔も変わらない現場での会話です。

次回のパート2で、この後売主さんがどうなるかと、今度は買主さんの立場から見てみましょう。