営業担当者の心の内・住まい購入編 第6回

こんにちは、佐海です。

不動産の相場の構成要件は「お金」「場所」「スペック」*1の三要素で成立しています。
特に「住まい」を買うと言う行動を起こし、買う物件を決めるための「判断」をするには、よほどのお金持ちでない限り、まず「お金」すなわち資金計画(住宅ローン)が分かっていなければ「判断」できません。
次に、「場所」にこだわるか「スペック」にこだわるかです。
「お金」と「場所」が決まっている場合は「スペック」で最終判断する事になり、「お金」と「スペック」が決まっている場合は「場所」で最終判断する事になります。

構成要素の三要素のうち二要素は絶対条件になり、残りの要素が必要条件と言うことになります。
「場所」と「スペック」が決まっている場合は「お金」で最終判断する事になりますが、この場合は結果「お金」が足らなくて買えないと言うことになります。
俗に言う「無いものねだり」です。

*1「スペック」とは、物件種別・大きさ(専有面積・床面積・敷地面積)・最寄りの駅からの距離・築年数・間取・その他(角部屋・角地など)を言います。

買主(奥様)「こんにちは」

営業担当者「いらっしゃいませ」

買主(奥様)「先日は物件資料を送っていただき、ありがとうございました。」

営業担当者「本日はその内の3物件をご案内させていただきます」

買主(ご主人)「よろしくお願いいたします」

営業担当者「はい、それでは行きましょう」

〜中略〜

営業担当者「いかがでしたか!?。」

買主(奥様)「はい、実際に内覧して見てみると資料とは印象が随分違いますね」

買主(ご主人)「僕は1件目の○○○○○マンションが、駅から近いしゆったりした感じで良かったと思うなあ・・・ただ、築18年と言うのが気になりますね」

買主(奥様)「私は最後に見た○○○○○マンションが良かったわ、とても大事にお住まいで、お台所や洗面台・お風呂などの水回りが綺麗だったわ。ただ、○○駅から徒歩20分と言うのが・・・」

営業担当者「はい、本日内覧していただいた3物件にはそれぞれの特徴があります。
売り出し価格はほぼ同じで1件目は○○駅から徒歩7分・築18年・78㎡の3LDK南向きです。2件目は同じ○○駅から徒歩12分・築10年・65㎡の3LDK南向きです。そして、3件目も最寄り駅は同じ○○駅で、徒歩20分・築10年・72㎡の3LDK南向きです」

営業担当者の心の声(どうやら、ご主人さんも奥さんも共通しているのは、ある程度は広さにこだわりがあるようだ・・・これからじっくりと勉強していただこう!)

買主(奥様)「そうですね・・・資料の間取図では分からなかったのですが、同じ5帖でも随分広さが違うなと感じました。
1件目の洋室5帖と2件目の洋室5帖では、2件目は随分狭く感じましたね。本当は、専有面積以外は理想に近いので期待していたのですが。」

営業担当者「そうなんです。マンションの場合、「帖」は参考程度に見ておかれた方がいいですよ。1帖の広さの定義を、設計段階でそれぞれのマンションで勝手に決めているので当てになりません。実際にご覧になっていただいた感じが大事です。特にマンションの場合、室内に柱や梁の出っ張りがあり間取図以上に狭く見えるお部屋が多くあります。」

買主(奥様)「今住んでいる賃貸のお部屋が3LDK・63㎡ですが1部屋は納戸と言ってもいいほどの広さしかありませんし、大きな柱が角にあり、おまけにお部屋がとても暗くて・・・」

営業担当者「そうですね。気を付けなければならないのは、同じお部屋でも“洋室”表示と“納戸”表示の違いです。建築基準法でお部屋の床面積に対する開口部(窓)の有効採光面積が決められており、一定の有効採光面積を満たしているお部屋は“洋室”表示しており、基準以下は“納戸”表示としなければなりません。(その他に換気量の規定あり)今でも稀に建築基準法上本当は“納戸”なのに“洋室”表示している資料があるので注意する必要がありますが、物件資料の間取図だけでは、ほぼ分かりませんし建築の知識が無いと実際に物件を見ても分かりません。これは、不動産会社の営業マンでも分かりません。」

買主(ご主人)「そうなんだ。」

営業担当者の心の声(そうなんですよ。実際に物件を見ないと分からないことが沢山あるので、大変だけどあと2~3回一緒に見て回りましょう・・・。まだまだ、これから勉強してもらいますよ)

まとめ

・不動産の相場の構成要件は「お金」「場所」「スペック」の三要素で成立しています。

・建築基準法でお部屋の床面積に対する開口部(窓)の有効採光面積が決められており、一定の有効採光面積を満たしているお部屋は「洋室」表示しており、基準以下は「納戸」表示としなければなりません。

 

営業担当者の心の内・住まい購入編 第4回

こんにちは、佐海のおっちゃんです。

不動産会社の営業マンは、不動産を通してお客さんに何らかの利益をもたらしている訳ですが、とりわけ「住まい」を扱う者としては、毎日の生活を支える基盤であり安らぎの空間をお世話することとなり、非常に責任の重い仕事です。
個々のお客様のご希望を十二分に聞き出し、足りない知識を補足しながら的確にアドバイスし、希望条件を整理することにより方向性を導き出して、最適物件を提供することが使命です。

営業担当者「では、こんなのどうでしょう。お話しを整理すると、買いたい物件・場所は決まっているようですから、後は➀購入資金をどうするかと、②返済計画の問題ですね。➀購入資金は3,500万円を目途に全額住宅ローンを組む以外にないですね。そして、②返済計画は35年返済を組む以外にありませんね」

買主(ご主人)「ちょっと待ってください。さっきお話ししたように35年も住宅ローンを払うなんて、いやなんです」

営業担当者の心の声(分かってますって、最後まで聞いてよ〜)

営業担当者「ですから、早く返済してしまえばいいんです!一旦、35年で住宅ローンを組んでおき、一部返済や一括返済で20年を目標に返済してしまえばいいんです」

買主(ご主人)「そんな事できるんですか?」

営業担当者「一部返済も一括返済もできます。しかも、銀行によって多少細かいルールの違いはあるかも知れませんが、一部返済の場合、まとめて返済した分を返済期間はそのままで毎月の返済額を少なくすることも、返済額はそのままで返済期間を短くすることもできます。おまけに、住宅ローンを利用すると住宅ローン控除として10年間所得税の控除がうけられます。おそらく、ご主人様の場合、今なら年間25万円で10年間で250万円位ですね」

買主(奥様)「250万円…そんなに。私の実質年収の1年分位だわ」

買主(ご主人)「なるほど…そうなんだ」

営業担当者「もともと、住宅ローンの借り入れ期間は25年でしたが、人の寿命が延び、労働者の定年が延び、働ける期間が長くなったのに伴い35年となったようです。これはどう言うことかと言いますと、今でも住宅ローンの利用者は20年~25年で、ほぼ完済していると言う裏返しです。住宅ローンが35年となって一番喜んでいるのは、銀行さんかも知れません。従来の25年の住宅ローンでは、買えなかった方が買えるようになったのだから、大幅に利用客が増えた訳ですから。…と言う訳で、日本の場合ほとんどの方が早期に完済されていると言う訳です。みなさんもご主人さんと一緒で35年も住宅ローンを返済していくのがいやなんですね」

買主(ご主人)「みんなそうですよね!」

買主(奥様)「若いうちに頑張って早く返せばいいんだ!それなら、子供ができても私の両親もまだまだ元気で面倒みてくれる今のうちに買っておいた方がいいわよね」

営業担当者の心の声(ヤッター!少しは信頼していただけたようだ)

営業担当者「変動固定10年35年返済で住宅ローンを組むと、毎月返済の返済額が約95,000円で、しかもボーナス返済は0円です。これならご主人さんの収入で返済して行っても十分に生活はして行けますよね」

買主(奥様)「今のお家賃と同じだわ!と言うことは、今まで通り私の収入はすべて貯金できるわ。実は私たち結婚してまだ1年なんです。頑張って1年で頭金のつもりで300万円貯めたんです。あと5年頑張って1,500万円貯めて、一部返済すれば借入額が少なくても2,000万円になるから…。1,500万円を5年後に一部返済した場合、返済期間はそのままに
した場合、毎月の返済額はどれくらいになりますか?」

営業担当者「今、計算しますので、ちょっと待ってください…」

営業担当者の心の声(よっしゃー!いい感じになって来た!)

次回、つづく

まとめ

・住宅ローンは一部返済や一括返済される利用者が多い。
・住宅ローンを利用すると、住宅ローン控除として10年間所得税の控除が受けられます。

*住宅ローンの金利は、2018年7月度時点の三菱UFJ銀行の金利を参考に計算しています。
*住宅ローンの計算に際しては、優遇金利は考慮していません。