賢い住まい探し 2

それでは、前回で分けた

賢い住まい探しの1番目のセグメント
1. 人気の沿線(駅)・地域で探す
2. 人気地域の周辺で探す

賢い住まい探しの2番目のセグメント
1. 永住指向
2. 永住指向ではない

賢い住まい探しの3番目のセグメント
1. 一戸建て派
2. マンション派

上記の組み合わせで「賢い住まい探し」を考えて行くことにしましょう。
今回は一番厄介な家探しと言ってもよい組み合わせです。

こんにちは、佐海です。

なかなか無いものを探すと言う事ほど、厄介なものはありません。
それが住まいともなればなおさらです。

「人気の沿線(駅)・地域で探す」+「永住指向」+「一戸建て」=希少価値=高額物件
と言う事になって来ます。

みなさん「お金に糸目は付けない」と言いたいところでしょうが、現実にはみなさん予算を決めて探される訳ですが、前回の内容を思い出してください

その際に、価格とスペックが影響して来る訳で、価格・場所・スペックは常に悩ましい三角関係となります。
同じ場所で探す場合、価格(予算)が高くなるほど、スペックの選択肢も増え、三角形が大きくなり、逆に価格(予算)が少なくなればスペックの選択肢は限定され、三角形が小さくなるイメージです。
と言う訳で、潤沢な予算であれば物件の選択肢もあるのですが、予算が少なければ当然に限られた選択肢しかないと言う事になります。

例えば
人気地域・最寄り駅から徒歩10分以内・築10年以内・敷地面積100㎡以上・建物面積100㎡以上・4LDK・車庫付きの中古一戸建てが予算¥3,000万円以内(絶対条件)で欲しいと言った場合です。

上記の希望条件の相場が¥3,800万円だとした場合、この方の選択肢としてはとても小さな三角形となります。
探す地域が人気地域で、予算が¥3,000万円(絶対条件)なので、後はスペックを妥協するしかないのです。

すなわち、最寄り駅から徒歩・築年数・広さ(面積)・間取を妥協するしかないのです。

しかし、この条件の中でも譲れない条件が有った場合、例えば、家族構成を考えた場合、広さ(面積)・間取は妥協できないとなると、残りは最寄り駅から徒歩・築年数を妥協するしかない訳です。

結果、人気地域の最寄り駅からは遠く、築年数も古年となる訳ですが、そのような物件は既に人気地域からは離れており、永住できる物件ではなく本末転倒となる訳です。

もはや何のために人気地域で永住したい家を探しているのか訳が分かりません。
要するに、無いものねだりと言う事です。

それほど、人気地域の一戸建てを買うのは難しいと言う事を承知で探さなければ、無いものを探していたと言うことになり時間のロスになります。

これは決して笑い話ではなく実務でも実際よくあるケースです。

つづく

まとめ

・人気地域での家探しはやっかい
・人気地域での家探しは予算に余裕をもちましょう
・人気地域での家探しは無いものねだりになりがち

賢い住まい探し 1

「賢い住まい探し」と言っても、みなさん個々探されている希望条件も違いますし、条件に合った候補物件が、早々にたくさん有る訳でもないと思いますので、みなさんの希望条件をいくつかのセグメントに分けて考えてみたいと思います。

こんにちは、佐海です。

このブログで過去何度かお話ししましたように住宅の相場は、価格(予算)・場所(所在地)・スペックで成り立っています。

価格(予算)については、みなさんの現状の経済的な環境からご判断いただくしかないのですが、所在地については住みたい場所が明確に決まっている方もいらっしゃるとは思いますが、決まっていない方の多くは、現在の自分及び家族の生活環境を考慮に入れて探す場所を沿線(駅)または地域で決め、絞っていくことになります。

その際に、価格とスペックが影響して来る訳で、価格・場所・スペックは常に悩ましい三角関係となります。

同じ場所で探す場合、価格(予算)が高くなるほど、スペックの選択肢も増え、三角形が大きくなり、逆に価格(予算)が少なくなればスペックの選択肢は限定され、三角形が小さくなるイメージです。

つまり、人気のある沿線(駅)や場所は当然に価格が高くなるのは言うまでもないのですが、このような場所の共通点は大きく分けて二つ有るのではと考えます。

一つ目は、ステータス性が高い
二つ目は、資産性が高い

この二つの要因を併せ持つ場所は、とてもレアな場所であると言うことになります。 なので、住宅地としての環境が良く、利便性も良いために資産性が高く人気の地域となり相場が高くなると言う事です。

確かに、このような地域で住めると言うのは、だれしも憧れ羨ましい限りではありますが、もう少し冷静に見るとこの様な地域は、地価が高い分けで店舗の賃料も高いため同じ商品を売る場合も高くなり、物価が高くなります。また、固定資産税も当然に高い傾向にあります。

要するに、生活の維持費が高いわけで、その生活コストと人気地域の周辺地域での生活コストとを正確に比べてみれば相当なコスト高になっています。(正確に対比した資料はありませんが、今後明確にして行けたらと考えています。)

前置きが少々長くなってしまいましたが

賢い住まい探しの1番目のセグメント

1. 人気の沿線(駅)・地域で探す
2. 人気地域の周辺で探す

この選択に影響するのは、永住する予定か否かです。
永住指向の方は、断然 2. 人気地域の周辺で探すがお薦めです。また、永住指向の方は、一戸建て住宅を前提に住まいを探されている方が多いと考えており、そもそも人気地域での一戸建て住宅の供給は限られており、希望条件に合う物件に巡り合うのは至難の業で、確率的には低いと言わざるをえません。

賢い住まい探しの2番目のセグメント

1. 永住指向
2. 永住指向ではない

賢い住まい探しの3番目のセグメント

1. 一戸建て派
2. マンション派

人気地域の周辺で探す。をお薦めする理由

1. 一戸建て住宅を前提に住まいを探されている方が多い
2. 人気地域での一戸建て住宅の供給は限られており、希望条件に合う物件に巡り合うのは至難の業で、確率的には低い
3. 物件の選択肢が多い
4. 一戸建て住宅のメンテナンスはすべて自己管理となりメンテナンス費用を予め考慮に入れておく必要がある
5. 生活コストが少なく済む

以上のような理由から、永住指向であれば資産性に拘る必要はないのと、人気地域の周辺であれば、資産性も極端に落ちるとは考えられないので、現状の自分と家族の環境を考慮に入れ冷静に判断し多くの選択肢から物件を選んだ方が賢いと言えます。ただし、どの程度の周辺であるかはみなさんの感覚に委ねられます。

反対に永住指向でない方はマンションを探す方が多いようで、換金性を考えて資産性が高く、人気地域で選ぶが正解かも知れませんが、選択肢が少なくなるのは否めません。
つづく

まとめ

・賢い住まい探しの1番目のセグメント
人気の沿線(駅)・地域で探すか人気地域の周辺で探すかです。

・賢い住まい探しの2番目のセグメント
永住指向か否か

・賢い住まい探しの3番目のセグメント
一戸建て派かマンション派か

営業担当者の心の内・住まい購入編 第8回

こんにちは、佐海です。

不動産の相場は「ピンポイント」で表す事はできません。
過去の成約事例と対比して売却価格を予想するわけなのですが、経済動向・季節・競合物件などの影響を受けブレがあります。
不動産とりわけ「住まい」の売買の場合、相場は売却予想価格の前後5%位はブレがあります。
経済が安定している時は概ね3%の範囲でのブレがあります。

買主(奥様)「こんにちは」

営業担当者「いらっしゃいませ」

買主(奥様)「ご連絡いただきましてありがとうございました。」

営業担当者「はい、値段交渉の件であれから先方の不動産会社の担当者と、いろいろに交渉をしていたのですが…実のところ最終に帰ってきた答えが、3,550万円と言う事で30万円しか下がりませんでした。」

営業担当者の心の声(さて、怒らせないで腹落ちさせるのが今日の仕事だ)

買主(ご主人)「3,400万円になるって言ったじゃないですか」

営業担当者の心の声(言っとらん…ここは口答えをせず我慢あるのみ、直ぐに本音が聞けるので、そこからが勝負)

買主(ご主人)「せめて3,450万円にならないんですか?相場だとおっしゃってましたよね」

営業担当者「残念ながら3,550万円は最終のお返事です」

買主(奥様)「私も実家の両親に報告してしまって…とても喜んでくれたんです」

買主(ご主人)「予定の3,500万円以内ならお世話になろうと家内と話していたのですが…」

営業担当者の心の声(ほらね…買う気満々素直ないいお客様だなぁ)

買主(奥様)「何とかもう少しなりませんか?」

営業担当者「実は、先方の担当者と何回かやり取りしている間に、二番手の買付証明が入り3,550万円なので、早期にお返事を下さいとの事なのです」

買主(ご主人)「そんな事あるんですか?」

営業担当者の心の声(さて、ここから勝負)

営業担当者「ルール違反ではありません。人気物件では、よくあることです極端ですが売り出し価格より高い価格で入ってくる場合もあります。結局、みなさん探されている条件は同じような方が多いと言う事です。不動産の場合、過去の豊富なデータベースがありまして、買われる皆さんの年収・年齢・家族構成などから自ずと購入価格・地域・スッペク(築年数・最寄りの駅からの距離・専有面積・間取など)がどうしても同じ条件となってきます。なので、人気地域の人気物件では、今回のようなことはよくあります。買いに入るタイミングまでがほぼ同じと言うことですね、ただ今のところ『交渉権』はこちらにあります。それに今回の場合、売主さんが意地を張って3,550万円でなければ売らないと言っているわけではないので、感情的になる必要はないのではと考えます。ここは、冷静に考える必要があるのではないでしょうか…」

買主(ご主人)「うむ…」

買主(奥様)「そうねえ」

営業担当者「まず、3,550万円とした場合の購入価格が妥当なのかですが、この○○○○マンションの今回のお部屋の相場は3,450万円と申し上げましたが、不動産の相場はピンポイントで表す事はできません。過去の成約事例と対比して売却価格を予想するわけなのですが、経済動向・季節・競合物件などの影響を受けブレがあります。不動産とりわけ「住まい」の売買の場合、相場は売却予想価格の前後5%位はブレがあります。今回の場合、3,450万円の±5%なので、3,278万円~3,623万円ですね。経済動向が安定している時は、ここまでブレることはありませんが3%位のブレは、ブレではなく相場の範囲と言えます。3,450万円に対して3,550万円は3%以内です。次に、この物件を購入した場合の付加価値を考えてみましょう。今までお付き合いいただきまして強く感じていたのは、奥様の実家が近いと言うことです」

買主(奥様)「そうなんです。子供が出来ても安心して働くことができるのと…今は両親もまだ若いですが、10年後20年後を考えると心配で、お互いに支え合えるのが大きいと思います」

営業担当者「実際に子供さんを、ちゃんとした施設に預けるとなると、かなりお金かかりますからね。最後に、他に候補物件があるかどうかなのですが、お金(資金計画)・場所・スペックが決まっています。そうすると、該当するマンションは、今回のBマンションとA・Cマンションの三つだけです。築10年前後の売り物件が出る件数は、この地域では総戸数の3%位です。
A・B・C物件の総戸数は約150戸です。(150×0.03=4.5)で4~5戸と言う事になります。要するに滅多に売り物件が出ないと言うことです。しかも、人気物件なので情報として市場に出回らない確率が高くなるので、今回はチャンスと言う事です。」

買主(奥様)「そうなんだぁ」

買主(ご主人)「うむ…」

営業担当者「予算面でもう一度考えてみましょう。購入価格3,550万円に対して、諸費用(住宅ローン関係・登記費用・仲介手数料)は220万円です。そして、確かにお部屋は丁寧にお住まいなのでリフォームは一見不要みたいですが、家具が無くなればクロスの変色が必ずあるので貼替えの必要がありますよ。また、エアコンの設置・照明器具・場合によっては給湯器の交換も視野に入れておく必要があり、引っ越し費用を考えると、やはり予算を100万円みておかなければなりませんので…。合計3,870万円位になりますね。資金計画は住宅ローン3,500万円・頭金300万円・諸費用100万円の合計3,900万円でしたので、大丈夫ですね」

買主(ご主人)「うむ…」

営業担当者「後は、探す場所を変えるかです。
もう一駅先の○○駅なら同じスッペク(築年数・最寄りの駅からの距離・専有面積・間取など)の物件が一割程度お安くなりますので
買い易くなります。」

買主(奥様)「○○駅は急行が止まらないので…ちょっと」

買主(ご主人)「うむ…」

営業担当者の心の声(やはり、奥さんは買いたいんだ!ここは、奥さんにご主人さんを説得していただくのに賭けよう…ここでご主人さんの説得にかかり、奥さんとの考えの違いを口に出してしまうと後に引けなくなるので、二人で一晩ゆっくり話し合っていただきましょう。奥さんにお願いされると、このご主人は真面目で優しいので、必ず折れるはず)

営業担当者「はい、今すぐの結論は結構です。先方の担当者には明日の午前中にはお返事させていただきます。と言ってありますので、ご夫婦でゆっくりお話しいただいて、明日の午前中にお電話で結構ですのでお返事を聞かせてください。よろしくお願いします」

買主(奥様)「わかりました。」

買主(ご主人)「うむ…」

〜中略〜

買主(奥様)「もしもし…?昨日はお世話になりました」

営業担当者「結論出ましたか?」

買主(奥様)「はい、お世話になりますので、宜しくお願いします。あれから、実家の両親にも相談ようと思い電話したら、主人のご両親といろいろ相談したらしく、主人のプライドを傷つけない位の金額50万円づつをお祝い金として出してくれると言う事で、さすがに主人も感激し、あっさり『うん』と言ってくれました」

営業担当者の心の声(ヤッター!!やっぱりね。奥さんも奥さんの両親も何としても近くにいて欲しいんだよね)

終わり

まとめ

・不動産の相場は「ピンポイント」で表す事はできません。
・過去の成約事例と対比して売却価格を予想するわけなのですが、経済動向・季節・競合物件などの影響を受けブレがあります。
・不動産とりわけ「住まい」の売買の場合、相場は売却予想価格の前後5%位はブレがあります。
・経済が安定している時は概ね3%の範囲でのブレがあります。

営業担当者の心の内・住まい購入編 第7回

こんにちは、佐海です。

不動産取引ほど「買主」「売主」の立場の違いが際立って見え隠れするものはありません。中でも交渉過程は神経戦そのものです、不動産会社が仲介に入っての交渉は三つ巴と言ってもいいでしょう。

買主(奥様)「こんにちは」

営業担当者「いらっしゃいませ」

買主(奥様)「またお世話になります。今日で内覧三回目ですね。何回もすみません」

営業担当者「いえいえ、これが私の仕事ですから」

買主(ご主人)「よろしくお願いいたします」

営業担当者「今日、内覧していただく物件なのですが、A物件とB物件の2件です。
A物件は○○駅から徒歩12分・築17年・73㎡の3LDK南向きで価格は3,180万円です。
B物件は○○駅から徒歩15分・築9年・72㎡の3LDK南西向きで3,580万円です」

買主(奥様)「B物件は、私の実家からも10分くらいのところですね。でも…予算オーバーでリフォーム費用などを考えると無理なのでは…?」

営業担当者「まあ、とにかく見に行きましょう。」

営業担当者の心の声(かならずB物件が欲しくなりますから、早く結論出して下さいね)

〜中略〜

営業担当者「いかがでしたか?」

買主(奥様)「やっぱり、B物件が良かったです。まだ新しいのもあるのでしょうが、とても丁寧に使っておられて、あれならほとんどリフォームすることもないですよね…」

買主(ご主人)「僕もB物件がとても良いと思っているのですが…。リフォーム費用が不要としても、仲介手数料や登記費用・住宅ローンなどの諸費用を考えると物件価格+諸費用=3,580万円+250万円=3,930万円
必要ですよね」

営業担当者の心の声(ほらね!いいものを見てしまうと他のものに目がいかないでしょう!)

営業担当者「はい、その通りです。だいぶ勉強されましたね。では、B物件が3,400万円だったらどうします…?」

買主(ご主人)「180万円も安くなるんですか…!」

営業担当者「残念ながら当社でお預かりしている物件ではないので、それは私にも分かりません。しかし、私の調べではB物件の相場は3,450万円前後です。内覧時に売主の奥さんに『どうして売られるのですか?』と聞いたのを覚えていますか?」

買主(奥様)「はい」

営業担当者「子供が大きくなって手狭になったので、一戸建てに買い替えするとの事でしたよね」

買主(ご主人)「そうでしたね」

営業担当者「物件資料には、引渡時期の記載があります。B物件の場合、2か月後ですね、と言う事は買い替え先の決済が迫っていると言うことです。B物件は3,480万円で出していれば、直ぐに買主が付く物件です。買い替えの場合の売主は、買い替え先の決済まで時間があるとどうしても相場より高値から出したくなりますが、買い替え先の決済が迫ってくると今度は打って変わって、とても焦ってきます。なので、値段交渉がしやすくなります」

買主(ご主人)「じゃあ、3,400万円になる可能性がある訳ですね」

営業担当者の心の声(残念ながら、なりません)

営業担当者「なったら買いますか?」

買主(ご主人・奥さん)「買います」

営業担当者「では、値段交渉してみますね。買付証明書(購入申し込み書)に購入条件を作成しますので、署名・捺印をお願いします。先方の仲介会社に送りますから」

買主(ご主人)「はい、わかりました。」

営業担当者の心の声(ごめんなさいね。少しだけ無理してもらう事になりますが怒らないでね。もともとお二人の欲しい物件を買おうと思えば、どうしても少し予算オーバーになるのですよ…)

〜中略〜

営業担当者「今、先方の仲介会社の担当者に電話連絡のうえ、買付証明書をFAXで送りました。購入希望価格3,400万円と伝えると唸ってましたが、取りあえず交渉権は確保できましたので、あとは先方からの返事を待つばかりです。返事は数日かかる場合がありますので、返事があり次第ご連絡させていただきます。」

買主(奥様)「よろしくお願いします」

つづく

まとめ

・不動産取引の交渉過程は神経戦
・予算と欲しいものとはギャップがあり、予算より少し高いものが欲しくなる

営業担当者の心の内・住まい購入編 第6回

こんにちは、佐海です。

不動産の相場の構成要件は「お金」「場所」「スペック」*1の三要素で成立しています。
特に「住まい」を買うと言う行動を起こし、買う物件を決めるための「判断」をするには、よほどのお金持ちでない限り、まず「お金」すなわち資金計画(住宅ローン)が分かっていなければ「判断」できません。
次に、「場所」にこだわるか「スペック」にこだわるかです。
「お金」と「場所」が決まっている場合は「スペック」で最終判断する事になり、「お金」と「スペック」が決まっている場合は「場所」で最終判断する事になります。

構成要素の三要素のうち二要素は絶対条件になり、残りの要素が必要条件と言うことになります。
「場所」と「スペック」が決まっている場合は「お金」で最終判断する事になりますが、この場合は結果「お金」が足らなくて買えないと言うことになります。
俗に言う「無いものねだり」です。

*1「スペック」とは、物件種別・大きさ(専有面積・床面積・敷地面積)・最寄りの駅からの距離・築年数・間取・その他(角部屋・角地など)を言います。

買主(奥様)「こんにちは」

営業担当者「いらっしゃいませ」

買主(奥様)「先日は物件資料を送っていただき、ありがとうございました。」

営業担当者「本日はその内の3物件をご案内させていただきます」

買主(ご主人)「よろしくお願いいたします」

営業担当者「はい、それでは行きましょう」

〜中略〜

営業担当者「いかがでしたか!?。」

買主(奥様)「はい、実際に内覧して見てみると資料とは印象が随分違いますね」

買主(ご主人)「僕は1件目の○○○○○マンションが、駅から近いしゆったりした感じで良かったと思うなあ・・・ただ、築18年と言うのが気になりますね」

買主(奥様)「私は最後に見た○○○○○マンションが良かったわ、とても大事にお住まいで、お台所や洗面台・お風呂などの水回りが綺麗だったわ。ただ、○○駅から徒歩20分と言うのが・・・」

営業担当者「はい、本日内覧していただいた3物件にはそれぞれの特徴があります。
売り出し価格はほぼ同じで1件目は○○駅から徒歩7分・築18年・78㎡の3LDK南向きです。2件目は同じ○○駅から徒歩12分・築10年・65㎡の3LDK南向きです。そして、3件目も最寄り駅は同じ○○駅で、徒歩20分・築10年・72㎡の3LDK南向きです」

営業担当者の心の声(どうやら、ご主人さんも奥さんも共通しているのは、ある程度は広さにこだわりがあるようだ・・・これからじっくりと勉強していただこう!)

買主(奥様)「そうですね・・・資料の間取図では分からなかったのですが、同じ5帖でも随分広さが違うなと感じました。
1件目の洋室5帖と2件目の洋室5帖では、2件目は随分狭く感じましたね。本当は、専有面積以外は理想に近いので期待していたのですが。」

営業担当者「そうなんです。マンションの場合、「帖」は参考程度に見ておかれた方がいいですよ。1帖の広さの定義を、設計段階でそれぞれのマンションで勝手に決めているので当てになりません。実際にご覧になっていただいた感じが大事です。特にマンションの場合、室内に柱や梁の出っ張りがあり間取図以上に狭く見えるお部屋が多くあります。」

買主(奥様)「今住んでいる賃貸のお部屋が3LDK・63㎡ですが1部屋は納戸と言ってもいいほどの広さしかありませんし、大きな柱が角にあり、おまけにお部屋がとても暗くて・・・」

営業担当者「そうですね。気を付けなければならないのは、同じお部屋でも“洋室”表示と“納戸”表示の違いです。建築基準法でお部屋の床面積に対する開口部(窓)の有効採光面積が決められており、一定の有効採光面積を満たしているお部屋は“洋室”表示しており、基準以下は“納戸”表示としなければなりません。(その他に換気量の規定あり)今でも稀に建築基準法上本当は“納戸”なのに“洋室”表示している資料があるので注意する必要がありますが、物件資料の間取図だけでは、ほぼ分かりませんし建築の知識が無いと実際に物件を見ても分かりません。これは、不動産会社の営業マンでも分かりません。」

買主(ご主人)「そうなんだ。」

営業担当者の心の声(そうなんですよ。実際に物件を見ないと分からないことが沢山あるので、大変だけどあと2~3回一緒に見て回りましょう・・・。まだまだ、これから勉強してもらいますよ)

まとめ

・不動産の相場の構成要件は「お金」「場所」「スペック」の三要素で成立しています。

・建築基準法でお部屋の床面積に対する開口部(窓)の有効採光面積が決められており、一定の有効採光面積を満たしているお部屋は「洋室」表示しており、基準以下は「納戸」表示としなければなりません。

 

営業担当者の心の内・住まい購入編 第5回

こんにちは、佐海のおっちゃんです。

住宅のような高額商品は「衝動買い」は、したくてもできません。
衝動買できる方は、よほどのお金持ちの方でしょう。
住宅を買うには、資金計画(住宅ローン)で買える上限の把握と、買いたい場所の相場観がないと「買う」と言う判断を下す判断軸がないので買えないのです。
その上で、スペック(築年数・最寄の駅からの徒歩・面積・間取り・その他)をどれを優先するか総合的に判断することになります。

買主(奥様)「1,500万円を5年後に一部返済した場合、返済期間はそのままにした場合、毎月の返済額はどれくらいになりますか?」

営業担当者「今、計算しますので、ちょっと待ってください…」

営業担当者の心の声(よっしゃー!いい感じになって来た!)

営業担当者「今回の場合2,000万円を30年で返済することとほぼ同じなので、約62,000円位ですね」

買主(奥様)「そんなに減るんだ…!」

買主(ご主人)「じゃあ、毎月の返済額はそのままにした場合、どのくらい返済期間の短縮ができますか?」

営業担当者「はい、毎月の返済額が95,000円なので1,500万円の一部返済となると、約157ヶ月分(13年)で既に5年返済しているので、残り17年ちょうどくらいかと」

買主(ご主人)「トータル22年で返済かぁ…よし、それで行こう」

買主(奥様)「そうね」

営業担当者の心の声(資金計画クリアした。やるねー俺。次は、相場の把握だ。ところで、本当に物件あるかなぁ…。取り敢えず、今日のところはこのままお帰りいただき、あとは現場で物件を見ていただくだけだ)

営業担当者「3LDK・70㎡台の中古マンションは、皆さんが探している競争相手が多い物件ですので、それまでに実際の物件をいくつか見比べて相場の把握をしておく必要があります。でないと、どの物件がいいのかの判断がつかないので物件を見に行きましょう。」

買主(奥様)「私たちまだ物件を見たことがないのですが…お部屋は空いているのですか?」

営業担当者「いいえ、ほとんどの場合まだお住まいです」

買主(奥様)「お住まい中なのですか!」

営業担当者「大丈夫ですよ。住まい(居住系)の売買の場合、売却動機にもよりますがほとんどの場合、お引越しする前に売りに出しますので、売主さんもそこは割り切っておられます。それに、見に行く方(買主)も家具が入っている状態を見れるので空き部屋より入居後の広さの実感がわかりますよ」

買主(奥様)「なるほど…」

買主(ご主人)「僕は、駅から歩いて10分位であればOKだよ」

買主(奥様)「私は、カウンターキッチンがいいわ」

営業担当者「来週の日曜日3時間程度お時間戴けますか?実際にご自分達の目で一度、物件をご覧ください。あれ、まだお名前もお聴きしてなかったですね…ハハハ。こちらのアンケートに、お名前とご連絡先をご記入ください。」
買主(奥様)「お昼過ぎの1時から4時でお願いします」

営業担当者「では、それまでに当日見ていただく物件資料を、メールでお送りさせていただきます。」

買主(奥様)「宜しくお願いします」

営業担当者「ありがとうございました」

営業担当者の心の声(次回は、良い悪いは無しで出来るだけ多くの物件を見せて、
現実を認識してもらう事にしよう。いつものように、これから決め物(優良物件)が出るまで時間があるので、何回か面談して信頼関係の構築をしておこう)

次回、つづく。

まとめ

・住まいを買う場合の判断軸は、お金(資金計画)+相場の把握

・住まい(居住系)の売買の場合、売却動機にもよるが売主は居住中

・内覧は見物に来ているだけの場合がある

*住宅ローンの金利は、2018年7月度時点の三菱UFJ銀行の金利を参考に計算しています。
*住宅ローンの計算に際しては、優遇金利は考慮していません。

営業担当者の心の内・住まい購入編 第4回

こんにちは、佐海のおっちゃんです。

不動産会社の営業マンは、不動産を通してお客さんに何らかの利益をもたらしている訳ですが、とりわけ「住まい」を扱う者としては、毎日の生活を支える基盤であり安らぎの空間をお世話することとなり、非常に責任の重い仕事です。
個々のお客様のご希望を十二分に聞き出し、足りない知識を補足しながら的確にアドバイスし、希望条件を整理することにより方向性を導き出して、最適物件を提供することが使命です。

営業担当者「では、こんなのどうでしょう。お話しを整理すると、買いたい物件・場所は決まっているようですから、後は➀購入資金をどうするかと、②返済計画の問題ですね。➀購入資金は3,500万円を目途に全額住宅ローンを組む以外にないですね。そして、②返済計画は35年返済を組む以外にありませんね」

買主(ご主人)「ちょっと待ってください。さっきお話ししたように35年も住宅ローンを払うなんて、いやなんです」

営業担当者の心の声(分かってますって、最後まで聞いてよ〜)

営業担当者「ですから、早く返済してしまえばいいんです!一旦、35年で住宅ローンを組んでおき、一部返済や一括返済で20年を目標に返済してしまえばいいんです」

買主(ご主人)「そんな事できるんですか?」

営業担当者「一部返済も一括返済もできます。しかも、銀行によって多少細かいルールの違いはあるかも知れませんが、一部返済の場合、まとめて返済した分を返済期間はそのままで毎月の返済額を少なくすることも、返済額はそのままで返済期間を短くすることもできます。おまけに、住宅ローンを利用すると住宅ローン控除として10年間所得税の控除がうけられます。おそらく、ご主人様の場合、今なら年間25万円で10年間で250万円位ですね」

買主(奥様)「250万円…そんなに。私の実質年収の1年分位だわ」

買主(ご主人)「なるほど…そうなんだ」

営業担当者「もともと、住宅ローンの借り入れ期間は25年でしたが、人の寿命が延び、労働者の定年が延び、働ける期間が長くなったのに伴い35年となったようです。これはどう言うことかと言いますと、今でも住宅ローンの利用者は20年~25年で、ほぼ完済していると言う裏返しです。住宅ローンが35年となって一番喜んでいるのは、銀行さんかも知れません。従来の25年の住宅ローンでは、買えなかった方が買えるようになったのだから、大幅に利用客が増えた訳ですから。…と言う訳で、日本の場合ほとんどの方が早期に完済されていると言う訳です。みなさんもご主人さんと一緒で35年も住宅ローンを返済していくのがいやなんですね」

買主(ご主人)「みんなそうですよね!」

買主(奥様)「若いうちに頑張って早く返せばいいんだ!それなら、子供ができても私の両親もまだまだ元気で面倒みてくれる今のうちに買っておいた方がいいわよね」

営業担当者の心の声(ヤッター!少しは信頼していただけたようだ)

営業担当者「変動固定10年35年返済で住宅ローンを組むと、毎月返済の返済額が約95,000円で、しかもボーナス返済は0円です。これならご主人さんの収入で返済して行っても十分に生活はして行けますよね」

買主(奥様)「今のお家賃と同じだわ!と言うことは、今まで通り私の収入はすべて貯金できるわ。実は私たち結婚してまだ1年なんです。頑張って1年で頭金のつもりで300万円貯めたんです。あと5年頑張って1,500万円貯めて、一部返済すれば借入額が少なくても2,000万円になるから…。1,500万円を5年後に一部返済した場合、返済期間はそのままに
した場合、毎月の返済額はどれくらいになりますか?」

営業担当者「今、計算しますので、ちょっと待ってください…」

営業担当者の心の声(よっしゃー!いい感じになって来た!)

次回、つづく

まとめ

・住宅ローンは一部返済や一括返済される利用者が多い。
・住宅ローンを利用すると、住宅ローン控除として10年間所得税の控除が受けられます。

*住宅ローンの金利は、2018年7月度時点の三菱UFJ銀行の金利を参考に計算しています。
*住宅ローンの計算に際しては、優遇金利は考慮していません。

営業担当者の心の内・住まい購入編 第3回

こんにちは、佐海のおっちゃんです。

いよいよ不動産会社の営業マンとしての真価が問われるときです。
営業マンとしては、お客様の心の中に入って行けるかが勝負の分かれ目です。
物件を売る前に自分を売込めるかです。

営業担当者「先ほどのご主人さんの返済計画なのですが、ボーナス払いがいくらか必要ですよね。2,700万円を借り入れ期間20年で、毎月払い概ね10万円とした場合、ボーナス時1回につき10万円程度のお支払いが必要ですね、毎月の返済以外に年間20万円はボーナスで返済して行くことになるはずです」

買主(ご主人)「そうですね。僕のボーナスが年間100万円位あるので、少しぐらいなら返済に充ててもいいかなと思っています」

営業担当者の心の声(なるほど、ご主人さんの若いうちに完済したいと言うのは本気なのだ…厄介だなぁ。➀場所が○○地域、②年収450万円、③20年返済、④300万円、諸費用となると…。❶800万円の頭金をどうにかするか、❷3500万円を借り入れして、35年返済にするしかない…さて、どうするか)

営業担当者「そうですか、ご主人さんはとにかく早く完済してしまいたいのですね」

買主(ご主人)「そうなんです。住宅ローンのために35年も働くなんて考えられません。」

営業担当者「わかりました。では、条件を整理してみましょう」

「まず、①場所が○○地域②築10年以内③最寄り駅から徒歩10分年収450万円④20年返済⑤300万円は諸費用となると…。住宅取得資金の贈与税の非課税と言う制度がありますが、ご存知ですか?
お父さんやお爺さん等の直系親族から住宅取得資金としてお金を一定限度額もらっても贈与税がかからない制度で、贈与税の基礎控除額(年間110万円)を加えると、一般の住宅用家屋では実質810万円まで無税なので、800万円を頭金にして2,700万円を住宅ローンを組めば、希望されている物件(3,500万円)が買え、ご主人さんの計画通りの返済計画が実現できますよ」

買主(ご主人)「ちょっと待ってください。親父は普通のサラリーマンで、数年前まで僕や弟の学費の支払いをしていたので、そんな余裕はないですし、第一、親や親族の世話になるくらいなら家なんかいりません」

営業担当者の心の声(そうか、この手は使えないか…では、こっちで行くか)

営業担当者「奥さんの年収はどのくらいありますか?」

買主(奥様)「300万円弱あります」

営業担当者「お二人とも今の職場は3年以上お勤めですか?」

買主(奥様)「私たち大学の同期で両方とも就職して5年になります。」

営業担当者「では、収入合算すれば、20年返済で3,500万円借り入れできますね、ただし、その場合毎月の返済額が14万円弱でボーナス払いが年間20万円位になります」

買主(奥様)「○○地域なら私の実家も有るので、子供が出来ても面倒みてくれるので、私も働けるので返済はして行けると思うんですが」

買主(奥様)「14万円ですか!万一、私が働けなくなると…ちょっと」

買主(ご主人)「やっぱり無理なのかぁ~」

営業担当者の心の声(おいおい、そんなに簡単に諦めるなよ、君たちは買えるのだから…おっちゃんに任せなさい)

営業担当者「でも、若いうちに欲しいんでしょ」

営業担当者「お二人とも若いのに偉いですね、最近の若い方にしては珍しい…。でも、今の希望条件や資金計画では買えないですね。では、こんなのどうでしょう?」

次回つづく

まとめ

・住宅ローンは借入期間の違いで借入金額が大きく変わる

・住宅取得資金としてお金を一定限度額もらっても贈与税がかからない、贈与税の基礎控除額(年間110万円)を加えると、一般の住宅用家屋では実質810万円まで無税

*住宅ローンの金利は、2018年7月度時点の三菱UFJ銀行の金利を参考に計算しています。
*住宅ローンの計算に際しては、優遇金利は考慮していません。

営業担当者の心の内・住まい購入編 第2回

こんにちは、佐海のおっちゃんです。

前回のつづきで、不動産会社の営業担当者がなにを考えながらお客さんと接しているか、頭の中を覗いてみましょう。
前回、お客さんの希望しているエリアが絶対条件であることが判明しました。今回は、これから予算をあげていただくか、面積・間取を小さくしていただくかの選択からです。

営業担当者「なるほど、○○駅からバス便はダメですか?」

買主(奥様)「主人は残業が多くバスは最終便が早いので、ちょっと…」

営業担当者「なるほど、間数や面積を見直してみては?」

買主(奥様)「それでは、今の賃貸で十分なので!」

営業担当者の心の声(ここまでは予定通り、いよいよ…!)

営業担当者「失礼ですが、頭金はどれくらいご用意されておられます?」

買主(奥様)「300万円位を考えています」

営業担当者「なるほど、そうすると2,700万円住宅ローンを利用される予定ですね。購入する場合、住宅ローンを利用する際の費用や登記費用、それから恐縮ですが仲介手数料など、少なく見積もっても購入物件価格の5%は最低必要になってきます」

買主(奥様)「えっ!そんなにかかるんですか」

営業担当者「お客様の場合でしたら、もう少し多めにみておかれた方がいいと思いますが。それに、中古住宅の場合は、物件によりますが多少のリフォーム費用は考えておかれた方が。それに案外、住まいを買ってのお引越し、特にお若いご夫婦の場合いろいろな物を新調されるので大変ですよ!」

営業担当者の心の声(しまった!。よけいな事まで言ってしまった…)
これでは、このお客さんはがっかりして帰ってしまう。いろんな事を知っていると人間はついつい…。
猛烈に焦りとともに汗が噴き出してくる。

買主(ご主人)「ありがとうございます、もっと教えてください。将来のことを考えると、いまのうちに住まいを買いたいんです」

営業担当者の心の声(助かった~)
ご主人さんの話している声が、天使の声のような響きで心地よく心が穏やかになって行くのが分かるようです。
「この若夫婦のために頑張っていい物件を探してあげよう」と思うかは担当者によりますが…。

営業担当者「はい、承知いたしました。このような話を最初にしない担当者もいますので、気を付けてください」

買主(奥様)「先ほどの諸費用のお話しなのですが、私たちも100万円位は必要ではないかと思ってましたが、リフォーム費用やお引越しの費用など、細かく計算していくと250~300万円近く必要ですね」

営業担当者「そうですね、お二人はお若いのでお風呂とか流し台などの水回りを触られる(リフォーム)と思いますので、それ位は見ておかれた方が賢明ですね」

営業担当者の心の声(さて、仕切り直しここからが本当の本番)

営業担当者「また失礼な事をお伺いいたしますが、ご主人様の年収は税込おいくら位ですか?」

買主(ご主人)「税込ですか…450万円位です」

営業担当者「ご年収が450万円ですと、変動金利3年型の35年払いでしたら住宅ローンは3,800万円位借入でき、月々のお支払いも10万円でいけますが…今、お家賃おいくら位ですか」

買主(ご主人)「家賃は9万円位ですが、35年も住宅ローンを支払うのがいやで、毎月10万円位で20年で返済したいんです。この前、ネットの住宅ローン・シュミレーションで、300万円を頭金で入れ、残りの2,700万円を借り入れ期間20年で返済したら毎月10万円弱の支払いで、何とか2,700万円位借入可能だったんで、物件探してみようと思ったんですが…」

営業担当者の心の声(ヤッター!いいお客様だぁ)

次回つづく

まとめ

・営業担当者は、経験豊富で誠実な方が理想
・営業担当者は、何でも教えてくれる方が理想
・営業担当者は、住宅ローンに詳しい方が理想

営業担当者の心の内・住まい購入編 第1回

こんにちは、佐海のおっちゃんです。

前回までは、売主・買主の立場になって現場の実態に照らし合わせて、お役に立ちそうなお話しをいろいろとご紹介してきましたが、今回からしばらく、不動産会社の営業担当者の目線で、都度考えていることを思いつくままにお話しさせていただきます。
ブログらしからぬストーリー仕立てでお話しさせていただきます。

さて、みなさんにとって不動産会社の営業担当者が何を考えているのかは、とても興味があり知りたいところですよね。

最近では、ネットを通してアクセスするお客さんが年々増えてはいますが、さすがに不動産はブラウスや文房具を買うように、ネットで注文したら後は届くのを待つばかりと言う訳にはいきませんね。
どこかの時点で何度かお顔を合わせて内覧をし、重要なお話しをすることになります。

今回はネットでのやりとりはまた後日することにし、リアルな面談時のやりとりの中から営業担当者の頭の中を覗いてみましょう

最近では少なくなりましたが、不動産会社の店舗に「住まい」の購入を前提にした若い買主(購入希望者)が、夫婦で初めて来店した場面を想像して下さい。

それでは、始まり始まり…。

営業担当者「いらっしゃいませ」

買主「こんにちは」

営業担当者「ご来店、ありがとうございます。今日はどのようなことでご来店いただきましたでしょうか?」

買主(奥様)「マンションを探しているのですが」

※この時すでに、売買を得意とする営業担当者は心の中で「購入希望者でありますように」と祈っており、次の一言に期待を込めて聞くことになります。

営業担当者「購入ですか・賃貸ですか」

買主(奥様)「中古マンションを買いたいのですが」

※営業担当者は『よし』と心の中で叫びます

営業担当者「かしこまりました。営業の○○でございます」

※名刺を渡し、またまた期待を込めて続けます

営業担当者「どの辺りで、ご予算はどの程度お考えですか?」

買主(奥様)「○○○沿線の○○駅か○○駅で徒歩10分程度の中古マンションが3,000万円までで買えればなぁ・・・と考えています」

※『○○○沿線の○○駅か○○駅で徒歩10分予算3,000万円なるほど、この条件ならおそらく売り物件が幾つかあったはずだが、ただし築浅の物件なら3,500万円位が相場だな』と一瞬にして相場観がはたらきます。

営業担当者「○○○沿線の○○駅か○○駅はこの辺りでも一番人気があるエリアですね。環境もいいですし通勤にも便利です」

買主(奥様)「そうなんです。私も、主人も仕事場が○○で、○○○沿線が便利なんです」

※ここまでの会話の中で、営業担当者は何気なく買主の希望エリアが人気地域であることを伝えると共に、相場が高いことを同時に伝えている訳です。
また、この短い会話の中に多くの情報を読み解くことができ、この若いカップルが結婚間もない共働き夫婦で、住宅ローンも合算で組むことも可能だろうから、予算も500万円位UPすることも可能ではないかと考えます。

営業担当者「承知いたしました。間取は3LDKクラスで、専有面積は70㎡位でいかがですか」

買主(奥様)「はい、私たちもそれぐらいの大きさが欲しいなぁと話していました。ただ、築10年以内でお願いしたいのですが」

※『ほら、来た、やっぱり』と思いつつ、予算3,000万円についてこの夫婦がどれほど固執しているのか、それとも概ねの予算なのかで、進める物件・方向性が大きく違ってくるので、まずは「予算につい考えを聞き出すのが仕事だな」と思いつつ

営業担当者「承知いたしました。ご希望の物件情報を、ネットワーク(レインズ)でお探しいたしますので、少々お待ちください」

※希望エリア内で予算2,800万円~3,700万円で検索して、予算内で収まる物件を3物件と築10年以内の物件があればそれも何物件かプリントアウトして見せて反応を見よう、と考えます。

営業担当者「お待たせいたしました。人気エリアなので、いま売りに出ている物件でご希望にピッタリの物件は無かったのですが、5物件ご紹介させていただきます。予算内であればA・B・C物件ですね、3物件とも3LDKで専有面積70㎡以上あり○○駅から10分前後で歩けます。ただ、A物件は築23年でB物件は築28年・C物件も築18年で10年以内となると。こちらの、D物件で築10年2LDK63㎡3,380万円徒歩8分・E物件は築5年3LDK73㎡3,680万円です」

買主(ご主人)「なんだ、古い物件ばかりで、築10年以内の物件は3,680万円もするんだぁ」

営業担当者「そうなんですよ。先ほども申し上げましたように、この辺りは環境もよく○○方面へ通勤する方にとって大変便利なので、とても相場が高い地域でして、恐らくご希望の物件となると3,500万円くらいにはなると思います」

買主(奥様)「私がお仕事から帰って食事の支度などを考えると、○○○沿線の○○駅くらいでないと無理で、○○駅の○○町には私の実家もあるんです」

※またまた、いい情報が聞けました。奥さんの実家が○○町で、両親も娘夫婦を近くに住ませたい、奥さんも何かと便利と考えているパターンで、エリアは希望の絶対条件であるようなので、予算をあげていただくか、面積・間取を小さくしていただくしかない、それをどう説明し、納得していただくかが初めの仕事になります。『よし頑張るぞ…!』

次回つづく

まとめ

・営業担当者は、営業エリアの相場観は全て頭の中にある
・営業担当者は、何気ない会話の中から情報を読み解いている
・営業担当者は、お客さんのパターンを知っている
・営業担当者は、知らず知らずのうちにお客さんの心理を読む習慣が身についている