賢い住まい探し 2

それでは、前回で分けた

賢い住まい探しの1番目のセグメント
1. 人気の沿線(駅)・地域で探す
2. 人気地域の周辺で探す

賢い住まい探しの2番目のセグメント
1. 永住指向
2. 永住指向ではない

賢い住まい探しの3番目のセグメント
1. 一戸建て派
2. マンション派

上記の組み合わせで「賢い住まい探し」を考えて行くことにしましょう。
今回は一番厄介な家探しと言ってもよい組み合わせです。

こんにちは、佐海です。

なかなか無いものを探すと言う事ほど、厄介なものはありません。
それが住まいともなればなおさらです。

「人気の沿線(駅)・地域で探す」+「永住指向」+「一戸建て」=希少価値=高額物件
と言う事になって来ます。

みなさん「お金に糸目は付けない」と言いたいところでしょうが、現実にはみなさん予算を決めて探される訳ですが、前回の内容を思い出してください

その際に、価格とスペックが影響して来る訳で、価格・場所・スペックは常に悩ましい三角関係となります。
同じ場所で探す場合、価格(予算)が高くなるほど、スペックの選択肢も増え、三角形が大きくなり、逆に価格(予算)が少なくなればスペックの選択肢は限定され、三角形が小さくなるイメージです。
と言う訳で、潤沢な予算であれば物件の選択肢もあるのですが、予算が少なければ当然に限られた選択肢しかないと言う事になります。

例えば
人気地域・最寄り駅から徒歩10分以内・築10年以内・敷地面積100㎡以上・建物面積100㎡以上・4LDK・車庫付きの中古一戸建てが予算¥3,000万円以内(絶対条件)で欲しいと言った場合です。

上記の希望条件の相場が¥3,800万円だとした場合、この方の選択肢としてはとても小さな三角形となります。
探す地域が人気地域で、予算が¥3,000万円(絶対条件)なので、後はスペックを妥協するしかないのです。

すなわち、最寄り駅から徒歩・築年数・広さ(面積)・間取を妥協するしかないのです。

しかし、この条件の中でも譲れない条件が有った場合、例えば、家族構成を考えた場合、広さ(面積)・間取は妥協できないとなると、残りは最寄り駅から徒歩・築年数を妥協するしかない訳です。

結果、人気地域の最寄り駅からは遠く、築年数も古年となる訳ですが、そのような物件は既に人気地域からは離れており、永住できる物件ではなく本末転倒となる訳です。

もはや何のために人気地域で永住したい家を探しているのか訳が分かりません。
要するに、無いものねだりと言う事です。

それほど、人気地域の一戸建てを買うのは難しいと言う事を承知で探さなければ、無いものを探していたと言うことになり時間のロスになります。

これは決して笑い話ではなく実務でも実際よくあるケースです。

つづく

まとめ

・人気地域での家探しはやっかい
・人気地域での家探しは予算に余裕をもちましょう
・人気地域での家探しは無いものねだりになりがち

賢い住まい探し 1

「賢い住まい探し」と言っても、みなさん個々探されている希望条件も違いますし、条件に合った候補物件が、早々にたくさん有る訳でもないと思いますので、みなさんの希望条件をいくつかのセグメントに分けて考えてみたいと思います。

こんにちは、佐海です。

このブログで過去何度かお話ししましたように住宅の相場は、価格(予算)・場所(所在地)・スペックで成り立っています。

価格(予算)については、みなさんの現状の経済的な環境からご判断いただくしかないのですが、所在地については住みたい場所が明確に決まっている方もいらっしゃるとは思いますが、決まっていない方の多くは、現在の自分及び家族の生活環境を考慮に入れて探す場所を沿線(駅)または地域で決め、絞っていくことになります。

その際に、価格とスペックが影響して来る訳で、価格・場所・スペックは常に悩ましい三角関係となります。

同じ場所で探す場合、価格(予算)が高くなるほど、スペックの選択肢も増え、三角形が大きくなり、逆に価格(予算)が少なくなればスペックの選択肢は限定され、三角形が小さくなるイメージです。

つまり、人気のある沿線(駅)や場所は当然に価格が高くなるのは言うまでもないのですが、このような場所の共通点は大きく分けて二つ有るのではと考えます。

一つ目は、ステータス性が高い
二つ目は、資産性が高い

この二つの要因を併せ持つ場所は、とてもレアな場所であると言うことになります。 なので、住宅地としての環境が良く、利便性も良いために資産性が高く人気の地域となり相場が高くなると言う事です。

確かに、このような地域で住めると言うのは、だれしも憧れ羨ましい限りではありますが、もう少し冷静に見るとこの様な地域は、地価が高い分けで店舗の賃料も高いため同じ商品を売る場合も高くなり、物価が高くなります。また、固定資産税も当然に高い傾向にあります。

要するに、生活の維持費が高いわけで、その生活コストと人気地域の周辺地域での生活コストとを正確に比べてみれば相当なコスト高になっています。(正確に対比した資料はありませんが、今後明確にして行けたらと考えています。)

前置きが少々長くなってしまいましたが

賢い住まい探しの1番目のセグメント

1. 人気の沿線(駅)・地域で探す
2. 人気地域の周辺で探す

この選択に影響するのは、永住する予定か否かです。
永住指向の方は、断然 2. 人気地域の周辺で探すがお薦めです。また、永住指向の方は、一戸建て住宅を前提に住まいを探されている方が多いと考えており、そもそも人気地域での一戸建て住宅の供給は限られており、希望条件に合う物件に巡り合うのは至難の業で、確率的には低いと言わざるをえません。

賢い住まい探しの2番目のセグメント

1. 永住指向
2. 永住指向ではない

賢い住まい探しの3番目のセグメント

1. 一戸建て派
2. マンション派

人気地域の周辺で探す。をお薦めする理由

1. 一戸建て住宅を前提に住まいを探されている方が多い
2. 人気地域での一戸建て住宅の供給は限られており、希望条件に合う物件に巡り合うのは至難の業で、確率的には低い
3. 物件の選択肢が多い
4. 一戸建て住宅のメンテナンスはすべて自己管理となりメンテナンス費用を予め考慮に入れておく必要がある
5. 生活コストが少なく済む

以上のような理由から、永住指向であれば資産性に拘る必要はないのと、人気地域の周辺であれば、資産性も極端に落ちるとは考えられないので、現状の自分と家族の環境を考慮に入れ冷静に判断し多くの選択肢から物件を選んだ方が賢いと言えます。ただし、どの程度の周辺であるかはみなさんの感覚に委ねられます。

反対に永住指向でない方はマンションを探す方が多いようで、換金性を考えて資産性が高く、人気地域で選ぶが正解かも知れませんが、選択肢が少なくなるのは否めません。
つづく

まとめ

・賢い住まい探しの1番目のセグメント
人気の沿線(駅)・地域で探すか人気地域の周辺で探すかです。

・賢い住まい探しの2番目のセグメント
永住指向か否か

・賢い住まい探しの3番目のセグメント
一戸建て派かマンション派か

住宅流通市場の緊急の課題

2013年住宅・土地統計調査によると、日本の住宅総数は世帯数より約16%多く、量としては十分足りているそうです。これから後、人口の5%を占める団塊の世代が後期高齢者となる「2025年問題」は、大量相続時代を迎えるため、団塊世代の大量の持ち家は空き家になるか、中古住宅市場に大量に供給されるかです。

こんにちは、佐海です。

住宅は基本的に需要と供給のバランスで成り立っています。在庫が沢山あると、購入者側は安く住宅を購入できるメリットがあります。

しかし、所有者側は同じエリアで競合する物件が増え続けた場合、全体として資産価値が低下するデメリットがあります。

国立社会保障・人口問題研究所によると、住宅に関する指標となる世帯数は19年ごろをピークに減少に転じると予測されています。中長期的に見て、住宅需要が縮小に向かう折り返し地点であると言える。

それでは、今後の住宅流通市場には、何が必要でしょうか。
第1に、これ以上、住宅数と居住地の総量を増やさないことです。
第2に、既存住宅(持ち家・空き家)の活用や流通が一般化した住宅市場へと転換することです。
第3に、住宅を「使う」ためのビジネスモデルの構築です。

このような取り組みを官民共同で早急に展開していくことが必須であると同時に、住宅の質を確保するためにメンテナンスに力を入れる私たち自身の習慣・文化への変革が必要です。私たちの住宅に対する考え方を変えていく必要があります。

国の住宅政策もストック(既存)重視に転換しており、中古住宅の流通促進や空き家の転用を促すための建築基準法の緩和など様々な施策が展開されています。

国土交通省は既存住宅市場の今後の具体的な施策として、既存住宅に「履歴書」を付け流通の促進を図ろうとしています。

国土交通省では不動産物件に公的なIDを付与し、「履歴書」のように取引実績を集約する仕組みをつくる計画があります。

この方法は、アメリカでは既に随分前に整備され有効に活用されています。対象物件の過去の成約価格の推移やリフォーム実績の有無などを一覧できるようにし、市場の透明性を高めることで中古住宅の流通を促す。物件単位の細かな情報を蓄積することで、不動産統計を高度化する狙いもあるようです。

具体的な方法は、宅地建物取引業者が使う「REINS(レインズ)」と呼ばれる公的な情報仲介サービスの登録物件にIDを付与、IDによって同一物件のものだと認識された過去の取引履歴を集約すると言う方法です。

レインズには17年度に約160万件の新規売却物件が登録されています。これまでは不動産物件に関する詳細な取引履歴を把握するには、登記簿をたどったり以前の所有者に直接問い合わせたりするなど膨大な手間がかかりました。不動産IDが普及すれば、物件単位の価格推移を容易に把握できるようになります。地域や条件を限定するなど、より詳細な不動産市況の推移を統計化しやすくなることでしょう。

まとめ

・「住宅過剰」で空き家や中古在庫が急増中
・これ以上、住宅数と居住地の総量を増やさないこと
・近い将来、不動産物件に公的なIDを付与し、「履歴書」が付けられるように

営業担当者の心の内・住まい売却編 第4回

こんにちは、佐海です。

売主は、購入を検討されている買主も高い買い物はしたくないので一生懸命勉強していますから、まずは土俵に乗っていただく位の売出し価格を冷静に見極める事が非常に大事になってきます。

特に「買い替え」などの期限付きの売却動機の売主の場合、長期間の売却活動は極度のストレスを伴い、短期での取引成立は売却価格の多少の差以上の価値があります。

それでは・・・。

営業担当者の心の声(昨日の案内でA氏は、私の直接のお客さんで、B氏は〇〇〇不動産のお客さんなので、絶対にA氏に買っていただき両手取引で行きたいものだ・・・!さあ、頑張るぞ!。)

(中略、以下は電話でのやり取り)

不動産会社の担当者「〇〇不動産の〇〇です。昨日は、内覧ご苦労様でした。いかがでしたか、事前にご説明させていただきましたようにとても綺麗にお住まいのお部屋だと思うのですがあのお部屋ならほとんどリフォームする必要もないので予算内で十分いけますし、当初お探しの物件よりも築年数も築浅となります。」

買主(奥様)「はい、私もとても良い物件だと思っています。」

不動産会社の担当者「では、購入条件を所定の書面にご記入いただけましたら早速、交渉に当たらせていただきますがいかがでしょうか?」

買主(奥様)「実は、主人が本日から海外出張で、戻りが週明けの月曜日になるもので、それまでは勝手な事は出来ないんです。」

不動産会社の担当者「えへ!!そうなんですかご主人は何ておっしゃってました!?」

 

営業担当者の心の声(おいおい、これはまずいパターンだ・・・。どうしよう!)

 

買主(奥様)「主人もとても気に入ってたようでしたが、仕事が忙しくバタバタとしてましたのであまり話ができてないんです。立体駐車場の高さの件と、後二、三点確認したいことがあると言ってました。」

不動産会社の担当者「そうですか・・・。先にお話ししてましたように、今週の土曜日から売り出し価格を正式に下げますので、すぐに買主が付いてしまうと思いますので、なんとか奥様の一存と言うわけにはいきませんか!?。」

買主(奥様)「そんなことしたら主人に叱られます。」

不動産会社の担当者「分かりました。それでは、来週の火曜日までにお返事ください。それまでは、交渉中と言うことにしておきますので必ずお返事いただけますか!。」

買主(奥様)「そうしていただけましたら助かります。必ず火曜日の日にお返事させていただきます。」

 

(中略:その後 先日のもう一方の案内の〇〇〇不動産の担当者より買付証明書が届きます)

不動産会社の担当者「火曜日までにハッキリしますので、二番手と言うことでお願いします。」

営業担当者の心の声(冗談じゃない、こちらのお客さんで決めさせてもらいます)

(中略:そして火曜日となりました。)

不動産会社の担当者「もしもし、〇〇不動産の〇〇ですが」

買主(奥様)「はい、お世話になってます。」

不動産会社の担当者「ご主人さんとお話ししていただけましたか?」

買主(奥様)「すみません。主人の出張が長引きまだ帰宅しておらず、話できてないんです。一度、連絡があったので少し話したのですが、とにかく帰ってからとのことです。」

営業担当者の心の声(そんなあ・・・神様助けてください。)

その後、この物件は二番手の買主の手に渡ったのは言うまでもありません。
買主は、不動産会社の担当者が思っているほど敏感には反応してくれないのが常です。

今回の場合、不動産会社の担当者が、案内物件の希少性を率直に事前に、買主に伝えていなかったことが致命傷でした。

不動産会社の担当者と買主の情報の非対称性が凶と出たケースです。

終わり

まとめ

・「買い替え」などの期限付きの売却動機の売主の場合、長期間の売却活動は極度のストレスを伴い、短期での取引成立は売却価格の多少の差以上の価値があります。

・不動産会社の担当者と買主の情報の非対称性は問題

営業担当者の心の内・住まい売却編 第3回

こんにちは、佐海です。

当初の売出し価格の設定に際しては、査定書を参考に不動産会社の担当者のアドバイスに謙虚に耳を傾け、冷静に相場を把握して決定する事をお薦めします。
購入を検討されている買主も、高い買い物はしたくないので一生懸命勉強していますから、まずは土俵に乗っていただく位の売出し価格を冷静に見極める事が非常に大事になってきます。

それでは・・・。

不動産会社の担当者「今日は・・・。」

売主(奥様)「ご苦労様です。」

売主(ご主人)「なかなか厳しいですね・・・。」

不動産会社の担当者「3,680万円に値下げさせていただきまして、1か月半が経
過いたしました。
その間、2件のご内覧をいただきましたが、残念ながらい
いご返事が入ってきませんでした。」

売主(奥様)「新築の決済まで、2か月半を切ったわ・・・どうしましょう心配だわ!?。」

営業担当者の心の声(だから言ったでしょ・・・!。不安でしょ。
こんな思いするくらいなら初めから私のアドバイスをもっと真 剣に聞いていればよかったと思っているでしょ!)

売主(ご主人)「今後の営業活動をどうお考えですか・・・?。」

不動産会社の担当者「以前、アドバイスいたしました3580万円に値下げすれば、早期に買主が見つかるものと考えています。
もともと、この地域では売れ筋マンションなのと、ライバル物件がほぼ無いのを考えますと1か月以内の契約の確率はかなり高いと考えています。」

売主(ご主人)「そうですか・・・少し安心しました。いつから値下げします?」

不動産会社の担当者「はい、少しお時間をいただき手持ちのお客様に当たらせてください。
なので、次の土曜日からにしましょう・・・。」

営業担当者の心の声(チャンス到来
ここまで頑張ったのだから、両手取引させてください。)

売主(奥様)「その間に、見に来られたらどうなるんですか?」

不動産会社の担当者「はい、その場合の売出し価格は3,680万円です。」

売主(奥様)「でも、それでは今までと一緒の結果では・・・!?。」

売主(ご主人)「下げるなら早い方がいいのでは」

営業担当者の心の声(ちょっと待ってよ・・・。

お願いだから、ワンチャンスください)

不動産会社の担当者「大丈夫です。
万一、内覧の場合は値下げの意向を先にお伝えしておきますから。」

売主(ご主人)「分かりました。よろしくお願いいたします。」

売主(奥様)「早く決めて下さい。」

営業担当者の心の声(アレレ・・・)

不動産会社の担当者「はい、頑張ります。」

 

中略  <値下げまでに2件の内覧が入りました>

 

不動産会社の担当者「本日は、内覧よろしくお願いいたします。
13時からと14時からの2件になります。凄いですね。」

売主(奥様)「値下げの事は伝えていただいているのですか・・・!」

不動産会社の担当者「はい、もちろんです。」

売主(奥様)「主人ともあれから話し合ったんですが、3500万円以上なら早く決めてしまいたいんです。」

不動産会社の担当者「わかりました。頑張ります。」

営業担当者の心の声(気持ちはよく分かります)

そして、2件の内覧が終了し、その後、不動産会社の担当者も想像していなかった予期せぬ展開に・・・!。

つづく

まとめ

・売却の長期化は、想像以上のストレスを招く結果に成ります。

・不動産会社の担当者は、両手取引できるチャンスは逃さない。

 

営業担当者の心の内・住まい売却編 第2回

こんにちは、佐海です。

買替の場合、売却が長期化すると売主の心理も時間と共に変化し、不動産会社の担当者との間にも微妙な変化が表れてきます。

売主の「1円でも高く売りたい」と言う心理は、当たり前なので誰も否定したり揶揄する事はできません。
なので、当初は高値で売出し価格を設定したいのはある程度いたし方ないのですが、実は、当初の売出し価格が非常に大事だと言う事を、ほとんどの売主が知らない事が、売却の長期化を招き、売主に想像以上のストレスを招く結果になります。
当初の売出し価格の設定に際しては、査定書を参考に不動産会社の担当者のアドバイスに謙虚に耳を傾け、冷静に相場を把握して決定する事をお薦めします。

それでは、前回のつづきをどうぞ

不動産会社の担当者「今日は、これまでの営業活動及び成果のご報告に参りました」

売主(ご主人)「よろしく」

売主(奥様)「よろしくお願いします」

不動産会社の担当者「ご自宅のご売却を受け賜わりまして、これまでの営業活動としましては、まず、➀レインズ登録(指定流通機構)に登録させていただきました。これは、不動産会社だけの流通システムでして全国に約12万7千の不動産会社の営業所が加盟しており、全国に情報発信できる流通システムです。なので、購入希望の買主が要る場合、直ぐに内覧依頼が入ります。それから、②当社の合同チラシ及び単品チラシによる新聞折り込みチラシの実施③大手不動産ポータルサイトへの掲載④当社ホームページへの掲載をさせていただきました。残念ながら、成果といたしましては、現状は何もありません」

売主(ご主人)「そうですか…残念」

売主(奥様)「買主がいないと言う事ですか?」

不動産会社の担当者「はい、買主がいないと言う事ではなく、今の条件では興味を引かないので反響が無いと言う事ですね」

営業担当者の心の声(だから言ったでしょ!不安になってくるでしょ!いくら人気物件だとは言え、相場より10%以上も高く売るなんて無理ですよ。買う方もちゃんと相場の勉強しているんだもの…)

売主(奥様)「でも、まだ1か月しか経っていないし5ヶ月もあるんだから、もう少し頑張ってくださいよ」

不動産会社の担当者(お気持ちは分かりますが、今の条件で継続しても残念ながらいい成果がでるとは考えられません。まずは、購入希望者に土俵に乗っていただく事が肝心です。まずは、見てもらわなければ話になりません。そして、そこからいろいろに条件の擦り合わせをし、契約にいたりますので、まずは、見ていただけるよう、条件を再考いただき早期に契約を成立させる方が、結果いろんな意味でいいですよ

売主(ご主人)「売出し価格を下げると言うことですか?。」

不動産会社の担当者「はい」

売主(奥様)「そんなに簡単に下げるなんて、納得できないわ!」

営業担当者の心の声(査定価格の10%以上も高く売るのは、さすがに無理ですよ…勘弁してください。だんだん苦しくなってくるのは売主さんなのに…!)

不動産会社の担当者「確かに新築の決済までは5ヶ月ありますが、こちらを買う方は高い確率で住宅ローンを利用されますので、契約し住宅ローンの申し込みから決済(住宅ローンの資金実行)まで2カ月はみておかなければなりません。それを考慮すると3か月以内に、買主を見つけなければなりません。あっと言う間ですよ…」

売主(ご主人)「どれくらい下げればいい?」

不動産会社の担当者「はい、1か月前にご提示させていただきました査定価格が3,400万円です。マンションの売却可能ゾーンは±5%と言われています。なので、上限は3,570万円と言う事になります。人気マンションなので下限はあまり考える必要はないと
思います。適正な売出し価格は3,580万円が適切と考えます」

売主(ご主人)「うむ…」

売主(奥様)「200万円も下げるなんて…考えられない」

営業担当者の心の声(3,580万円にして下さい。それなら、間違いなく直ぐに買主がつくのになぁ~!。しかも、両手取引できるかもしれないのになぁ~!)

売主(ご主人)「じゃぁ、100万円下げて3,680万円で、頑張ってください。」

売主(奥様)「そうね!。3,680万円ならいいわ」

営業担当者の心の声(ありゃ、中取られてしまった。買主付かなくても知らないからね)

買替の売主さんと不動産会社の担当者との、今も昔も変わらない現場での会話です。

つづく

まとめ

・当初の売出し価格が非常に大事だと言う事を、ほとんどの売主が知らない事が、売却の長期化を招き、想像以上のストレスを招く結果に成ります。
・当初の売出し価格の設定に際しては、査定書を参考に不動産会社の担当者のアドバイスに謙虚に耳を傾け、冷静に相場を把握して決定する事をお薦めします。
・相場の10%以上高く売るのは無理、通常は5%UPが上限

営業担当者の心の内・住まい売却編 第1回

こんにちは、佐海です。

「営業担当者の心の内」シリーズ前8回は、買主と不動産会社の営業担当者のやり取りを通して、営業担当者の心の内を覗いてみましたが、今回からはこのケースを真逆の立場の売主と不動産会社の営業担当者のやり取りを通して、営業担当者の心の内を覗いてみたいと思います。

このシリーズの売主は「子供が大きくなって手狭になったので、一戸建てに買替する」と言う買替が売却動機でした。
売却側の不動産会社は、分譲住宅(一戸建て住宅)の分譲会社の関連の不動産会社となります。

買替の場合、売却が長期化すると売主の心理も時間と共に変化し、不動産会社の担当者との間にも微妙な変化が表れてきます。

それでは、始まり始まり…。

不動産会社の担当者「この度は、○○○○ハウスの分譲一戸建て住宅をご契約いただきまして、ありがとうございました。今回の住宅は、お客様の希望を反映した注文住宅となりますので、お引渡し(決済)まで6か月ございます。時間は十分ありますが、いち早く良い買主をお世話できるよう一生懸命頑張りますので、宜しくお願いいたします」

売主(奥様)「よろしくお願いします」

売主(ご主人)「よろしく」

不動産会社の担当者「新築の担当者より概要はお伝えしていますが、査定の結果××様のご自宅の査定価格はこのようになりました」

●中略  担当者から査定書の詳細な説明を経て

売主(奥様)「やはり、3,400万円ですか…?とても納得できないわ」

不動産会社の担当者「ご説明の通り××様のご自宅と同じマンション内で3か月前に売却した成約事例が有りましたので比較検討の結果、3,400万円となりました。」

売主(奥様)「あのお部屋の奥さんとは、管理組合の役員が一緒で時々おじゃまして、お部屋の中もよく知っていたけど、子供さんのいたずらで随分お部屋の中が汚れていて、新しく買われた方がリフォーム費用がたくさんかかったらしいのでしかたないけど、うちは綺麗に住んでいるから全然ちがうと思うけど!」

営業担当者の心の声(確かに、わたしは直接その成約事例物件の取引をした張本人ではないので、成約事例物件の保守状態までは分からなけど、そもそも築後9年が経過したマンションのお部屋なので、住んでいる本人はあまり気にならなかったり分からないけど、買主の立場になればそれなりの汚れや経年劣化が目に付くものなんだがなぁ…。でも、売主さんにとってはそれは許せないんだよなぁ…。売主さんにとっては自宅に対する愛着もあり自分の自宅だけは、他のお部屋より高く売れると思っているし思いたいんだよなぁ…。しょうがないか、売主さんの気持ちを考えると1円でも高く売りたいかなぁ…)

不動産会社の担当者「××様のご希望の売り出し価格はおいくら位をお考えですか?」

売主(奥様)「このマンションはこの地域ではとても人気があり、きっといい買主さんがいると思うので¥3,700万円~3,800万円では売れると思います」

営業担当者の心の声(まったく、査定価格の10%以上も高く売るのは、さすがに無理と思いますよ…勘弁してほしいな。でも、はじめから売主との関係がギクシャクしてしまうと何かと今後の仕事がやりにくいからなぁ。しょうがないか!)

不動産会社の担当者「では、ご要望にお応え致しまして3,780万円で如何ですか…?」

売主(奥様)「そうですね…」

売主(ご主人)「そうだね、新しい家の支払いを考えると、それくらいで売れると助かるね…。それでお願いします」

不動産会社の担当者「はい、わかりました。ただ、万一このお部屋の売却が遅れますと「つなぎ融資」を使う事になり、かえって金利や諸費用など余計な費用の持ち出しとなりますので、かえって売却後の手残り金額が少なくなってしまいますので、スムーズな買替計画を考えますと、通常は査定価格の5%UPが上限と考えられます。このお部屋の場合、3,570万円が上限です。なので、市場に物件情報を出しても反応がかんばしくない場合は、売り出し価格の見直しをして下さい」

売主(ご主人)「わかりました」

売主(奥様)「大丈夫よ。まだ6か月もあるもの」

営業担当者の心の声(余裕があるのはいいけれど…大丈夫かなぁ~)

以上が買替の売主さんと不動産会社の担当者との、今も昔も変わらない現場での会話です。

つづく

まとめ

・買替の場合、売却が長期化すると売主の心理も時間と共に変化し、不動産会社の担当者との間にも微妙な変化が表れてきます。
・売主さんにとっては自宅に対する愛着もあり自分の自宅だけは、他の家より高く売れると思っているし思いたい。
・相場の10%以上高く売るのは無理、通常は5%UPが上限。

営業担当者の心の内・住まい購入編 第8回

こんにちは、佐海です。

不動産の相場は「ピンポイント」で表す事はできません。
過去の成約事例と対比して売却価格を予想するわけなのですが、経済動向・季節・競合物件などの影響を受けブレがあります。
不動産とりわけ「住まい」の売買の場合、相場は売却予想価格の前後5%位はブレがあります。
経済が安定している時は概ね3%の範囲でのブレがあります。

買主(奥様)「こんにちは」

営業担当者「いらっしゃいませ」

買主(奥様)「ご連絡いただきましてありがとうございました。」

営業担当者「はい、値段交渉の件であれから先方の不動産会社の担当者と、いろいろに交渉をしていたのですが…実のところ最終に帰ってきた答えが、3,550万円と言う事で30万円しか下がりませんでした。」

営業担当者の心の声(さて、怒らせないで腹落ちさせるのが今日の仕事だ)

買主(ご主人)「3,400万円になるって言ったじゃないですか」

営業担当者の心の声(言っとらん…ここは口答えをせず我慢あるのみ、直ぐに本音が聞けるので、そこからが勝負)

買主(ご主人)「せめて3,450万円にならないんですか?相場だとおっしゃってましたよね」

営業担当者「残念ながら3,550万円は最終のお返事です」

買主(奥様)「私も実家の両親に報告してしまって…とても喜んでくれたんです」

買主(ご主人)「予定の3,500万円以内ならお世話になろうと家内と話していたのですが…」

営業担当者の心の声(ほらね…買う気満々素直ないいお客様だなぁ)

買主(奥様)「何とかもう少しなりませんか?」

営業担当者「実は、先方の担当者と何回かやり取りしている間に、二番手の買付証明が入り3,550万円なので、早期にお返事を下さいとの事なのです」

買主(ご主人)「そんな事あるんですか?」

営業担当者の心の声(さて、ここから勝負)

営業担当者「ルール違反ではありません。人気物件では、よくあることです極端ですが売り出し価格より高い価格で入ってくる場合もあります。結局、みなさん探されている条件は同じような方が多いと言う事です。不動産の場合、過去の豊富なデータベースがありまして、買われる皆さんの年収・年齢・家族構成などから自ずと購入価格・地域・スッペク(築年数・最寄りの駅からの距離・専有面積・間取など)がどうしても同じ条件となってきます。なので、人気地域の人気物件では、今回のようなことはよくあります。買いに入るタイミングまでがほぼ同じと言うことですね、ただ今のところ『交渉権』はこちらにあります。それに今回の場合、売主さんが意地を張って3,550万円でなければ売らないと言っているわけではないので、感情的になる必要はないのではと考えます。ここは、冷静に考える必要があるのではないでしょうか…」

買主(ご主人)「うむ…」

買主(奥様)「そうねえ」

営業担当者「まず、3,550万円とした場合の購入価格が妥当なのかですが、この○○○○マンションの今回のお部屋の相場は3,450万円と申し上げましたが、不動産の相場はピンポイントで表す事はできません。過去の成約事例と対比して売却価格を予想するわけなのですが、経済動向・季節・競合物件などの影響を受けブレがあります。不動産とりわけ「住まい」の売買の場合、相場は売却予想価格の前後5%位はブレがあります。今回の場合、3,450万円の±5%なので、3,278万円~3,623万円ですね。経済動向が安定している時は、ここまでブレることはありませんが3%位のブレは、ブレではなく相場の範囲と言えます。3,450万円に対して3,550万円は3%以内です。次に、この物件を購入した場合の付加価値を考えてみましょう。今までお付き合いいただきまして強く感じていたのは、奥様の実家が近いと言うことです」

買主(奥様)「そうなんです。子供が出来ても安心して働くことができるのと…今は両親もまだ若いですが、10年後20年後を考えると心配で、お互いに支え合えるのが大きいと思います」

営業担当者「実際に子供さんを、ちゃんとした施設に預けるとなると、かなりお金かかりますからね。最後に、他に候補物件があるかどうかなのですが、お金(資金計画)・場所・スペックが決まっています。そうすると、該当するマンションは、今回のBマンションとA・Cマンションの三つだけです。築10年前後の売り物件が出る件数は、この地域では総戸数の3%位です。
A・B・C物件の総戸数は約150戸です。(150×0.03=4.5)で4~5戸と言う事になります。要するに滅多に売り物件が出ないと言うことです。しかも、人気物件なので情報として市場に出回らない確率が高くなるので、今回はチャンスと言う事です。」

買主(奥様)「そうなんだぁ」

買主(ご主人)「うむ…」

営業担当者「予算面でもう一度考えてみましょう。購入価格3,550万円に対して、諸費用(住宅ローン関係・登記費用・仲介手数料)は220万円です。そして、確かにお部屋は丁寧にお住まいなのでリフォームは一見不要みたいですが、家具が無くなればクロスの変色が必ずあるので貼替えの必要がありますよ。また、エアコンの設置・照明器具・場合によっては給湯器の交換も視野に入れておく必要があり、引っ越し費用を考えると、やはり予算を100万円みておかなければなりませんので…。合計3,870万円位になりますね。資金計画は住宅ローン3,500万円・頭金300万円・諸費用100万円の合計3,900万円でしたので、大丈夫ですね」

買主(ご主人)「うむ…」

営業担当者「後は、探す場所を変えるかです。
もう一駅先の○○駅なら同じスッペク(築年数・最寄りの駅からの距離・専有面積・間取など)の物件が一割程度お安くなりますので
買い易くなります。」

買主(奥様)「○○駅は急行が止まらないので…ちょっと」

買主(ご主人)「うむ…」

営業担当者の心の声(やはり、奥さんは買いたいんだ!ここは、奥さんにご主人さんを説得していただくのに賭けよう…ここでご主人さんの説得にかかり、奥さんとの考えの違いを口に出してしまうと後に引けなくなるので、二人で一晩ゆっくり話し合っていただきましょう。奥さんにお願いされると、このご主人は真面目で優しいので、必ず折れるはず)

営業担当者「はい、今すぐの結論は結構です。先方の担当者には明日の午前中にはお返事させていただきます。と言ってありますので、ご夫婦でゆっくりお話しいただいて、明日の午前中にお電話で結構ですのでお返事を聞かせてください。よろしくお願いします」

買主(奥様)「わかりました。」

買主(ご主人)「うむ…」

〜中略〜

買主(奥様)「もしもし…?昨日はお世話になりました」

営業担当者「結論出ましたか?」

買主(奥様)「はい、お世話になりますので、宜しくお願いします。あれから、実家の両親にも相談ようと思い電話したら、主人のご両親といろいろ相談したらしく、主人のプライドを傷つけない位の金額50万円づつをお祝い金として出してくれると言う事で、さすがに主人も感激し、あっさり『うん』と言ってくれました」

営業担当者の心の声(ヤッター!!やっぱりね。奥さんも奥さんの両親も何としても近くにいて欲しいんだよね)

終わり

まとめ

・不動産の相場は「ピンポイント」で表す事はできません。
・過去の成約事例と対比して売却価格を予想するわけなのですが、経済動向・季節・競合物件などの影響を受けブレがあります。
・不動産とりわけ「住まい」の売買の場合、相場は売却予想価格の前後5%位はブレがあります。
・経済が安定している時は概ね3%の範囲でのブレがあります。

営業担当者の心の内・住まい購入編 第7回

こんにちは、佐海です。

不動産取引ほど「買主」「売主」の立場の違いが際立って見え隠れするものはありません。中でも交渉過程は神経戦そのものです、不動産会社が仲介に入っての交渉は三つ巴と言ってもいいでしょう。

買主(奥様)「こんにちは」

営業担当者「いらっしゃいませ」

買主(奥様)「またお世話になります。今日で内覧三回目ですね。何回もすみません」

営業担当者「いえいえ、これが私の仕事ですから」

買主(ご主人)「よろしくお願いいたします」

営業担当者「今日、内覧していただく物件なのですが、A物件とB物件の2件です。
A物件は○○駅から徒歩12分・築17年・73㎡の3LDK南向きで価格は3,180万円です。
B物件は○○駅から徒歩15分・築9年・72㎡の3LDK南西向きで3,580万円です」

買主(奥様)「B物件は、私の実家からも10分くらいのところですね。でも…予算オーバーでリフォーム費用などを考えると無理なのでは…?」

営業担当者「まあ、とにかく見に行きましょう。」

営業担当者の心の声(かならずB物件が欲しくなりますから、早く結論出して下さいね)

〜中略〜

営業担当者「いかがでしたか?」

買主(奥様)「やっぱり、B物件が良かったです。まだ新しいのもあるのでしょうが、とても丁寧に使っておられて、あれならほとんどリフォームすることもないですよね…」

買主(ご主人)「僕もB物件がとても良いと思っているのですが…。リフォーム費用が不要としても、仲介手数料や登記費用・住宅ローンなどの諸費用を考えると物件価格+諸費用=3,580万円+250万円=3,930万円
必要ですよね」

営業担当者の心の声(ほらね!いいものを見てしまうと他のものに目がいかないでしょう!)

営業担当者「はい、その通りです。だいぶ勉強されましたね。では、B物件が3,400万円だったらどうします…?」

買主(ご主人)「180万円も安くなるんですか…!」

営業担当者「残念ながら当社でお預かりしている物件ではないので、それは私にも分かりません。しかし、私の調べではB物件の相場は3,450万円前後です。内覧時に売主の奥さんに『どうして売られるのですか?』と聞いたのを覚えていますか?」

買主(奥様)「はい」

営業担当者「子供が大きくなって手狭になったので、一戸建てに買い替えするとの事でしたよね」

買主(ご主人)「そうでしたね」

営業担当者「物件資料には、引渡時期の記載があります。B物件の場合、2か月後ですね、と言う事は買い替え先の決済が迫っていると言うことです。B物件は3,480万円で出していれば、直ぐに買主が付く物件です。買い替えの場合の売主は、買い替え先の決済まで時間があるとどうしても相場より高値から出したくなりますが、買い替え先の決済が迫ってくると今度は打って変わって、とても焦ってきます。なので、値段交渉がしやすくなります」

買主(ご主人)「じゃあ、3,400万円になる可能性がある訳ですね」

営業担当者の心の声(残念ながら、なりません)

営業担当者「なったら買いますか?」

買主(ご主人・奥さん)「買います」

営業担当者「では、値段交渉してみますね。買付証明書(購入申し込み書)に購入条件を作成しますので、署名・捺印をお願いします。先方の仲介会社に送りますから」

買主(ご主人)「はい、わかりました。」

営業担当者の心の声(ごめんなさいね。少しだけ無理してもらう事になりますが怒らないでね。もともとお二人の欲しい物件を買おうと思えば、どうしても少し予算オーバーになるのですよ…)

〜中略〜

営業担当者「今、先方の仲介会社の担当者に電話連絡のうえ、買付証明書をFAXで送りました。購入希望価格3,400万円と伝えると唸ってましたが、取りあえず交渉権は確保できましたので、あとは先方からの返事を待つばかりです。返事は数日かかる場合がありますので、返事があり次第ご連絡させていただきます。」

買主(奥様)「よろしくお願いします」

つづく

まとめ

・不動産取引の交渉過程は神経戦
・予算と欲しいものとはギャップがあり、予算より少し高いものが欲しくなる

営業担当者の心の内・住まい購入編 第6回

こんにちは、佐海です。

不動産の相場の構成要件は「お金」「場所」「スペック」*1の三要素で成立しています。
特に「住まい」を買うと言う行動を起こし、買う物件を決めるための「判断」をするには、よほどのお金持ちでない限り、まず「お金」すなわち資金計画(住宅ローン)が分かっていなければ「判断」できません。
次に、「場所」にこだわるか「スペック」にこだわるかです。
「お金」と「場所」が決まっている場合は「スペック」で最終判断する事になり、「お金」と「スペック」が決まっている場合は「場所」で最終判断する事になります。

構成要素の三要素のうち二要素は絶対条件になり、残りの要素が必要条件と言うことになります。
「場所」と「スペック」が決まっている場合は「お金」で最終判断する事になりますが、この場合は結果「お金」が足らなくて買えないと言うことになります。
俗に言う「無いものねだり」です。

*1「スペック」とは、物件種別・大きさ(専有面積・床面積・敷地面積)・最寄りの駅からの距離・築年数・間取・その他(角部屋・角地など)を言います。

買主(奥様)「こんにちは」

営業担当者「いらっしゃいませ」

買主(奥様)「先日は物件資料を送っていただき、ありがとうございました。」

営業担当者「本日はその内の3物件をご案内させていただきます」

買主(ご主人)「よろしくお願いいたします」

営業担当者「はい、それでは行きましょう」

〜中略〜

営業担当者「いかがでしたか!?。」

買主(奥様)「はい、実際に内覧して見てみると資料とは印象が随分違いますね」

買主(ご主人)「僕は1件目の○○○○○マンションが、駅から近いしゆったりした感じで良かったと思うなあ・・・ただ、築18年と言うのが気になりますね」

買主(奥様)「私は最後に見た○○○○○マンションが良かったわ、とても大事にお住まいで、お台所や洗面台・お風呂などの水回りが綺麗だったわ。ただ、○○駅から徒歩20分と言うのが・・・」

営業担当者「はい、本日内覧していただいた3物件にはそれぞれの特徴があります。
売り出し価格はほぼ同じで1件目は○○駅から徒歩7分・築18年・78㎡の3LDK南向きです。2件目は同じ○○駅から徒歩12分・築10年・65㎡の3LDK南向きです。そして、3件目も最寄り駅は同じ○○駅で、徒歩20分・築10年・72㎡の3LDK南向きです」

営業担当者の心の声(どうやら、ご主人さんも奥さんも共通しているのは、ある程度は広さにこだわりがあるようだ・・・これからじっくりと勉強していただこう!)

買主(奥様)「そうですね・・・資料の間取図では分からなかったのですが、同じ5帖でも随分広さが違うなと感じました。
1件目の洋室5帖と2件目の洋室5帖では、2件目は随分狭く感じましたね。本当は、専有面積以外は理想に近いので期待していたのですが。」

営業担当者「そうなんです。マンションの場合、「帖」は参考程度に見ておかれた方がいいですよ。1帖の広さの定義を、設計段階でそれぞれのマンションで勝手に決めているので当てになりません。実際にご覧になっていただいた感じが大事です。特にマンションの場合、室内に柱や梁の出っ張りがあり間取図以上に狭く見えるお部屋が多くあります。」

買主(奥様)「今住んでいる賃貸のお部屋が3LDK・63㎡ですが1部屋は納戸と言ってもいいほどの広さしかありませんし、大きな柱が角にあり、おまけにお部屋がとても暗くて・・・」

営業担当者「そうですね。気を付けなければならないのは、同じお部屋でも“洋室”表示と“納戸”表示の違いです。建築基準法でお部屋の床面積に対する開口部(窓)の有効採光面積が決められており、一定の有効採光面積を満たしているお部屋は“洋室”表示しており、基準以下は“納戸”表示としなければなりません。(その他に換気量の規定あり)今でも稀に建築基準法上本当は“納戸”なのに“洋室”表示している資料があるので注意する必要がありますが、物件資料の間取図だけでは、ほぼ分かりませんし建築の知識が無いと実際に物件を見ても分かりません。これは、不動産会社の営業マンでも分かりません。」

買主(ご主人)「そうなんだ。」

営業担当者の心の声(そうなんですよ。実際に物件を見ないと分からないことが沢山あるので、大変だけどあと2~3回一緒に見て回りましょう・・・。まだまだ、これから勉強してもらいますよ)

まとめ

・不動産の相場の構成要件は「お金」「場所」「スペック」の三要素で成立しています。

・建築基準法でお部屋の床面積に対する開口部(窓)の有効採光面積が決められており、一定の有効採光面積を満たしているお部屋は「洋室」表示しており、基準以下は「納戸」表示としなければなりません。