不動産に「掘り出し物」はあるのでしょうか? パート1

有ります!

ズバリ!みなさんの「掘り出し物」は相場の10%が限度です。
例えば2,000万円が相場のマンションの場合、1,800万円で買うことができれば凄い「掘り出し物」です。極レアではありますが、これぐらいで買えることがあります。(とてもラッキーですね。)

でもこれ以上は無理です。これだけ安ければ、買いたい買主さんが他にもいくらでもいるからです。
ですから、相場の15%も安い物件はほぼ存在しません。そこまで安くしなくても売れてしまうからです。

面白い事に相場の20%安い物件は存在します。でも、一般の買主さんが買う事はできません。なぜか?「プロ」そう不動産会社が買ってしまうからです。

そもそも不動産情報には、みなさんが見る事の出来る「公開情報」と普段みなさんがなかなか見る事のできない「水面下の情報」があります。
「公開情報」とは、みなさんがスマホやPCでいつでも見れる情報や不動産会社へ行き紹介してもらえる(※1)レインズ情報などです。

※1:レインズ情報
レインズとは、Real Estate Information Network System(不動産流通標準情報システム)の略称で、国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構が運営しているコンピュータ・ネットワーク・システムの名称です。
指定流通機構の会員不動産会社が不動産情報を受け取ったり情報提供を行うシステムで、会員間での情報交換がリアルタイムで行われています。

「水面下の情報」とは、未・非公開情報や市場に出る前の潜在情報、不動産会社各社それぞれが少しづつもっている情報です。実はこれらの物件の売主の売却理由には様々なものがあり、現実の社会の厳しさを垣間見ることができます。

「水面下の情報」の売却理由を大きく二つに分けてみますと
①ポジティブ(前向きな理由)
②ネガティブ(後向きな理由)
と言うとなんだかかよくわかりませんが、

①のポジティブ(前向きな理由)な理由の場合は全然問題なく、水面下でいい物件から順番に売れて行き、売れなければやがて「公開情報」となるものです。

一方、②ネガティブ(後向きな理由)な具体的理由は

❶住宅ローンが払えなくなった
❷何らかの理由で急いで換金する必要がある場合
❸相続財産を分割するため

などの理由で、要するに早くお金に換え、返済に充てたり分けたりする必要がある場合と言えます。中には競売などの情報として公開される場合があります。

ネガティブな売却理由の場合はとんでもない「掘り出し物」と言う事になりますが、残念ながら一般の買主さんはほぼ買うことができません。
ここが不動産屋さんの不動産屋さんたる所以で、このような情報は不動産会社に真っ先に入り、どこかの不動産会社が再販商品として、または自社資産として買い取ることになるからです。

買取価格はケース・バイ・ケースですが、概ね相場の20%OFFが一つの目安です。
相場が2,000万円のマンションの場合は1,600万円と言うことになります。

一般の買主さんからすればよだれの出るような物件ですが、
不動産会社はこの買い取った物件(居住用の場合)をほとんどの場合、商品として再販して、市場に2,000万円で売りに出されることになります。

なぜ、相場の20%OFFが不動産会社が買い取る目安になるかというと買取→
再販→回収(決済)までに下記の諸費用が必要だからです。

  1. 買取時に仲介会社に支払う手数料が約55万円
  2. 登記費用(所有権移転・抵当権設定・司法書士手数料等)数十万円
    精算金(固定資産税・管理費等)数万円
  3. 室内手直し費用が数十万円(3~5%程度)
  4. 銀行よりの借入費用・金利の支払い(数十万円:再販時の決算時まで)
  5. 再販時の不動産会社に支払う仲介手数料(2,000万円で再販の場合)68万円
  6. 売却益に対する税金

上記をすべて考慮してスムーズに再販できた場合、約150万円強の利益となります。
約250万円が経費として消えていき、なかなか売れず回収が遅れるようなことがあれば銀行からの借入金の金利の支払いや広告経費がかさみ利益がどんどん減って行き最悪は赤字も覚悟しなければなりません。
ということで如何に不動産会社と言えどもこれ以上は高く買う事はなかなか難しようです。

人気マンションの場合はすぐ売れるのでもう少し高く買います。
しかし、一戸建ての買取は物件の総額や室内の保守状態で大きく変わる場合があるのと、再販時の買主さんの評価にばらつきがあり不動産会社と言えどもとても難しいものがあります。
逆に、如何に不動産会社と言えども20%以上安く買おうとするとライバルとの争いに負けてしまうのでおのずと買取の相場ができてしまうのです。

「掘り出し物」は、みなさんが買うことのできる「掘り出し物」の物件と不動産会社が買う「商品」としての「掘り出し物」の二重価格構造になっています。

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